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KDDIとBT、企業のグローバルネットワーク運用を請け負う合弁会社


KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長(右)と、BTの国際サービスを手がけるBT Global Servicesのアンディ・グリーンCEO(左)
 KDDIと英British Telecommunications plc(BT)は26日、グローバル企業向けに通信ネットワークの提供・運用を手がける合弁会社「株式会社KDDI&BTソリューションズ(仮称)」を8月1日に設立することで合意したと発表した。資本金は約15億円で、KDDIとBT(Netherlands)Holdings B.V.がそれぞれ50%出資する。なお、BT(Netherlands)Holdings B.V.は、BTの海外法人を傘下に収める持株会社で、BTが100%出資している。

 合弁会社では主に、世界各国に拠点を展開している日系企業を対象に、通信サービスやネットワーク構築に加えて、ルータなどの通信機器・設備の一括管理・運用も請け負う。合弁会社には、現在KDDIネットワーク&ソリューションズが扱っているBT Infonet事業や、BTの日本法人が手がけている法人販売事業も移管する。当初はKDDIとBTが持ち寄った顧客150社を対象にサービスを提供。初年度50億円の売上を見込む。

 KDDIの従来のグローバルネットワークサービスは、基本的にネットワークの提供にとどまっており、運用は顧客企業が担当していた。これに対して、合弁会社が提供するグローバルアウトソーシングサービスは、運用業務も引き取るものだという。実際、BTが世界で展開しているグローバルアウトソーシングサービでは、顧客企業でネットーワークの運用部門だった社員の一部をBTに移籍・出向するかたちで契約している場合もあるという。

 26日に行なわれた記者会見で、KDDIの小野寺正代表取締役社長兼会長は「日本の企業ではまだ(グローバルネットワークを)アウトソーシングするという考え方もないし、やっている企業も当然ないが、日本の企業も今後そういう方向に行くだろう」と指摘。KDDIがこれまで手がけてこなかったアウトソーシングサービスを、BTのノウハウを使って提供するために合弁会社を設立することにしたと説明した。一方BTでは、日本市場におけるKDDIのブランド力を見込んで、合弁会社というかたちをとることを選んだという。

 このほか小野寺社長は、合弁会社におけるワイヤレスサービスの展開について、「基本的には、マネージドネットワークサービスを提供すれば、その企業が必要とするすべてのネットワークサービスを提供することになる。その中にワイヤレスが入ってくるのは当然のこと。現時点では、どちらかというと国際ネットワークを中心とした固定系のサービスと見られると思うが、将来的にワイヤレスがそこに一緒になってくる可能性も十分にある」とコメントした。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.kddi.com/corporate/news_release/2006/0626/index.html


( 永沢 茂 )
2006/06/26 18:44

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