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情報機器の再利用を推進する業界団体が発足、中古PCのデータ消去など促す


RITEAの初代代表理事に就任したソフマップ取締役の矢野晴久氏
 情報機器の再利用を推進する「有限責任中間法人中古情報機器協会(RITEA)」が7月26日に発足した。中古情報機器の販売・買取業者やデータ消去会社など27法人が参加する。初代代表理事には、ソフマップ取締役の矢野晴久氏が就任した。

 矢野氏によれば、国内における中古情報機器の流通規模は年間100~150万台に上るという。しかし、売却時のデータ消去が不十分で情報漏洩につながったり、購入時に機器の品質が判別しにくいといった課題があった。

 RITEAでは、使用済み情報機器のデータ消去や再生作業に関する業界共通のガイドラインを制定し、データ消去が施された情報機器には、その旨を示すシールを貼り付けるという。また、ユーザーが中古情報機器を売却・購入する際の留意点などもとりまとめて告知する。そのほか、中古情報機器にかかわる事業者の育成や、現在の中古情報機器流通量の把握なども手がける。

 これらにより、ユーザーが安心して情報機器を売却・購入できるようにし、中古情報機器市場の発展を図ることが狙いだ。矢野氏は「中古情報機器の回収から資源化までを促進し、新商品、中古品、部材化という情報機器の一連の利用プロセスにおけるバリューチェーン構築に寄与する」としている。なお、RITEAの会員企業がカバーする中古情報機器の割合は「悪くても60%、場合によっては70%」(矢野氏)に上るという。


RITEAの設立趣旨 RITEAの会員制度

 7月31日時点でRITEAに参加する会員は27法人。正会員はNECリース、グッドウィル、住商リース、東電環境エンジニアリング、NTTネオメイト、ソフマップなど19社、準会員は九十九電機やオリックス・レンテックなど4社。正・準会員には「中古情報機器取扱い事業者」資格を提供する。正・準会員は、同資格のロゴを対外的に使用できるメリットがある。

 特別会員はトレンドマイクロとマイクロソフトの2社、賛助会員は日本コンピュータシステム販売店協会(JCSSA)と日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会(JPSA)の2団体。そのほか、NECパーソナルプロダクツも参加意向を表明しているという。

 31日に開催されたRITEAの設立説明会では、東京大学先端科学技術開発センター特任教授の妹尾堅一郎氏のほか、警察庁、経済産業省、環境省から祝辞が寄せられた。RITEAの監事を務める妹尾氏は、「RITEAは、有限責任中間法人として設立されたことから、公共性の高さが求められる。健全なるリサイクル文化を社会に啓発する事業の母体となってほしい」と期待を表わした。


関連情報

URL
  有限責任中間法人中古情報機器協会(RITEA)
  http://www.ritea.info/

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( 増田 覚 )
2006/07/31 18:46

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