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2006年上半期のサイバー犯罪検挙が過去最多、不正アクセスが急増


サイバー犯罪の検挙件数

サイバー犯罪の罪名別割合
 警察庁は17日、2006年上半期におけるサイバー犯罪の検挙状況を公表した。それによると、検挙件数は前年比11.8%増となる1,802件に達し、半期としては過去最多となったことがわかった。不正アクセス禁止法違反などが急増した。

 サイバー犯罪(情報技術を利用する犯罪)の罪名別内訳で最も多かったのは、詐欺の733件(前年同期比9.1%増)で全体の4割を占めた。このうち、86.6%はインターネットオークションに関するものだったという。

 以下は、不正アクセス禁止法違反が265件(同33.8%増)、児童買春法違反が165件(同18.2%増)、商標法違反が106件(同112.0%増)、児童ポルノ法違反が97件(同42.6%増)などが続いた。

 なお、不正アクセスの手口としては、パスワードの設定・管理の甘さにつけ込んだものが115件で最も多く、フィッシングサイトにより入手したものが102件で僅差で並んだ。

 不正アクセスで得たパスワードで悪用したサービスでは、インターネットオークションが213件で圧倒的に多い。以下は、インターネットバンキングの21件、オンラインゲームの11件、電子メールの10件などが見られた。

 サイバー犯罪の主な検挙例としては、インターネットサービス会社のWebサイトを複製したフィッシングサイトでパスワードを入手し、他人になりすまして同社のオークションで架空出品して代金をだまし取ったケース(不正アクセス禁止法違反および詐欺事件)、勤務先のインターネットカフェにキーロガーを仕掛けて入手したパスワードを用いてオンラインゲーム上のアイテムを収集したケース(不正アクセス禁止法違反)などを紹介している。

 また、都道府県警察のサイバー相談窓口などが受理した相談件数は30,565件で、前年同期の50,479件から4割減少した。相談内容で最も多かったのは、詐欺・悪質商法に関する相談の10,583件だが、前年同期の29,107件から6割以上減少した。さらに、インターネットオークションに関する相談は7,310件で、こちらも前年同期の8,722件から1割以上減少した。

 そのほか、警察庁が2006年6月から運用を開始した、インターネット上のトラブルに関する対応策を提供するWebサイト「インターネット安全・安心相談システム」へのアクセス数は、2006年6月末までにのべ409,954件(1日平均1,079件)だった。


関連情報

URL
  平成18年上半期のサイバー犯罪の検挙及び相談状況について(PDF)
  http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h18/pdf31.pdf
  平成18年上半期の不正アクセス行為の発生状況等について(PDF)
  http://www.npa.go.jp/cyber/statics/h18/pdf32.pdf

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( 増田 覚 )
2006/08/18 13:50

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