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暴露ウイルス感染者の口座に不正アクセス、同一被害者で2人目の容疑者逮捕

「山田オルタナティブ」感染PCから情報を入手した疑い

 盗んだ個人情報で他人のインターネットバンキングの口座にアクセスしたとして、兵庫県警生活安全企画課は23日、千葉県千葉市の会社員(32歳)を不正アクセス禁止法違反の容疑で逮捕した。

 兵庫県警によれば、容疑者は兵庫県加西市に住む病院職員のPCから、インターネットバンキングのID・パスワードなどの個人情報を取得。これをもとに5月27日、病院職員が口座を持つイーバンク銀行とみなと銀行に1回ずつ不正アクセスした疑い。容疑者は口座にログインしただけで、金銭は詐取しなかったという。

 この病院職員に対しては、すでに別の被害も明らかになっていた。同じく兵庫県警生活安全企画課は6月30日、病院職員のみなと銀行と但馬銀行の口座に不正アクセスし、自分の銀行口座に金銭を振り込もうとしたとして、長崎県長崎市の無職男性(当時27歳)を不正アクセス法違反などの疑いで逮捕していた。病院職員の口座の通信記録を解析したところ、千葉市の会社員も不正アクセスしていたことがわかった。

 これまでの調べで、病院職員はPC内の全データをインターネット上に公開するウイルス「山田オルタナティブ」に感染していたことがわかっている。長崎市の無職男性は、同ウイルスに感染したPCの情報を2ちゃんねるで入手し、病院職員の個人情報を盗んでいた。

 今回逮捕された千葉市の会社員が個人情報を入手した経路は、現時点では明らかになっていないが、長崎市の無職男性と同様の手口を用いていたと見て捜査を進めている。兵庫県警では、「金銭を盗まなくても、他人の口座に不正アクセスするだけでも犯罪行為。不正アクセスを軽く考えないでほしい」としている。


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URL
  兵庫県警
  http://www.police.pref.hyogo.jp/

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( 増田 覚 )
2006/08/24 15:32

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