英Sophosは11日、複数のWebサイトで共通のパスワードを使うことで、犯罪者の被害を受ける可能性があるとして注意を促した。米Linden Labが運営するオンラインゲーム「Second Life」が8日に不正アクセスを受け、同ゲームの会員情報が悪用される恐れがあることから、Webサイトごとに異なるパスワードを設定するように勧めている。
Second Lifeでは8日、約65万人の会員情報を保存するデータベースが不正アクセスを受けた。会員情報には、住所やパスワード、暗号化されたクレジットカード情報などが含まれていたという。会員は、パスワードを変更すればSecond Lifeへの不正アクセスを防げるが、Sophosでは「変更する前のパスワードを複数のWebサイトで使い回すことは危険」と警告する。
SophosのGraham Cluley上級技術コンサルタントは次のように話す。「ゲーマーは、一度Second Lifeのパスワードを変更すれば、危険を免れたと思いがちだ。しかし、変更前のパスワードを悪用され、他のWebサイトにアクセスされることも考えられる」。
Sophosが法人PCユーザーを対象に実施した最近の調査によれば、Webサイトごとに異なるパスワードを使用している人は14%にとどまるという。一方、常に同じパスワードを使用している人は41%で、半数近くに上った。
「すべてのWebサイトがパスワードを確実に守ってくれるとは言い難い。そのため、Webサイトごとに異なるパスワードを使うことが極めて重要。それに加えて、辞書に載っている短い単語をパスワードにするのではなく、犯罪者に勘ぐられないようなパスワードをWebサイトごとに設定すべき」(Graham Cluley上級技術コンサルタント)。
関連情報
■URL
ニュースリリース(Sophos、英文)
http://www.sophos.com/pressoffice/news/articles/2006/09/second-life.html
ニュースリリース(Linden Lab、英文)
http://secondlife.com/corporate/bulletin.php
( 増田 覚 )
2006/09/12 18:01
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