徳島県警生活環境課と徳島東署は28日、スパムメールを通じて海賊版ソフトを販売していた東京都豊島区の職業不詳の男性(30歳)ら3人を、著作権法違反の疑いで逮捕した。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)が同日、明らかにした。
男性らは、2006年5月6日頃から8月14日頃までの間に3回にわたり、徳島市の男性ほか1人に対して、「一太郎2006」ほか2種類のソフトをCD-R 4枚に複製して計10,000円で郵送販売していたという。調べによると、振り込み先の銀行口座には2005年秋頃から2006年8月頃までの1年間で、約2,000人から約3,000万円の振り込みが確認されているとしており、これが海賊版の売上なのか捜査している。
男性らは、「PC激安販売」などの件名のスパムメールを不特定多数に送信。これを受け取った人がそこに記載されているアドレスに空メールを送信すると、海賊版ソフトの販売サイトのURLが自動返信される仕組みだった。このサイトでは、約600種類の商品が販売されていた。
ACCSにはこれまでに約350件の情報が寄せられており、2005年1月には、この男性らが運営するサイトに対して海賊版販売を止めるよう警告していたが、別のサイトを開設して販売を継続していたという。今回の摘発は、徳島県警の捜査員がサイバーパトロール中にスパムメールを発見したのが発端となったとしている。
このほか同じく9月28日には、「Yahoo!オークション」を悪用してフォントプログラムなどの海賊版を販売していた東京都大田区の派遣社員の男性(37歳)を、茨城県警生活環境課と土浦署が著作権法違反の疑いで逮捕した。
男性は、「ATOK17 for Mac OS X 電子辞書セット」をCD-R 1枚に、「モリサワOpenTypeフォントソフト」など86書体をDVD-R 1枚に複製し、茨城県の女性に対して郵送販売していたという。モリサワのフォントの平均価格は1書体22,000円のため、DVD-Rに入っていたフォントの正規品価格は約190万円になるとしている。
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ニュースリリース
http://www2.accsjp.or.jp/news/news060928b.html
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http://www2.accsjp.or.jp/news/news060928.html
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( 永沢 茂 )
2006/09/28 20:00
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