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NTT、1本の光ファイバで14Tbpsの光伝送に成功


 NTTは29日、1本の光ファイバで14Tbpsの大容量データを160km伝送する実験に成功したと発表した。14Tbpsは、ハイビジョン映画約140本分を1秒で転送できる速度に相当する。この数値は、これまでの最高値約10Tbpsを大幅に上回り、世界最高だという。

 現在の基幹光ネットワークでは、約4THzの光増幅中継帯域を用いて、1波長あたり10Gbpsの光信号を多チャンネル波長多重することにより、約1Tbpsの光伝送が実用化されている。波長多重とは、1本の光ファイバで波長の異なる複数の光信号を伝送する方法のこと。

 これまで、実験レベルでは1本の光ファイバで10Tbpsの伝送が達成されている。しかし、伝送容量をさらに拡大するためには、複数の光信号を高密度に波長多重する技術と、1つの光増幅中継器が持つ帯域制限を克服する技術が必要だったという。

 今回NTTが行なった実験では、複数の100Gbps級の信号を高密度に波長多重し、長距離伝送を可能にする「CSRZ-DQPSK変復調符号化技術」と、1本の光ファイバで従来の1.75倍にあたる7THzの帯域を利用できる「広帯域一括光増幅中継技術」を採用。これにより、14Tbpsの光伝送に成功したという。


10Tbps級大容量伝送を実現するための技術

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URL
  ニュースリリース
  http://www.ntt.co.jp/news/news06/0609/060929a.html


( 増田 覚 )
2006/09/29 18:35

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