ドイツの通信サービス事業者の業界団体であるVATMは9月27日、同国内のネットワーク関連の統計調査・予測を明らかにした。それによると、2006年の固定ネットワーク市場は、携帯電話などの無線ネットワーク市場よりも成長する見込みだという。
ドイツにおける2006年の通信市場規模は総額691億ユーロと、2.2%の成長が見込まれている。このうち固定ネットワークがおよそ58%の400億ユーロを占め、無線ネットワークはおよそ290億ユーロであると見積もられている。
固定ネットワークの強みは、ブロードバンドだ。ブロードバンド接続が約50%増加し、1,560万人に達した。そのうちDSLが95.5%のシェアを占める。DSLでのシェアは、ドイツテレコムが67.3%と依然優位に立っているようだ。ブロードバンドの普及により、国全体のデータトラフィックは29.6%増加し、8億7,600万GByteに達する見込みだという。
無線ネットワークに関しては、欧州全体の携帯電話に見られることだが、通話が主体であり、データ通信端末としての役割はまだ小さい。携帯電話市場290億ユーロのうち80%は通話だという。SMSサービスがこれに続き、14%を占める。データ通信については今後の成長が見込まれており、2005年のシェアは3.3%だったのが、2006年に6.1%となっており、今後急増が見込まれる。
ドイツのネットワークは、市場における競争が激しい。その証拠に2006年は、旧国営のドイツテレコムの売上(339億ユーロ)を、それ以外の企業の合計(352億ユーロ)が初めて超える見込みだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(独文)
http://www.vatm.de/content/pressemitteilungen/inhalt/27-09-2006.html
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( Gana Hiyoshi )
2006/10/02 16:59
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