ジャストシステムは3日、ワープロソフト「一太郎」において9月末に見つかった脆弱性について、Linux版の製品も影響を受けることを公表し、これに対処するための「一太郎 for Linux セキュリティ更新モジュール」を公開した。同社サイトよりダウンロードできる。
この脆弱性は、シマンテックが9月27日に報告したウイルス「Trojan.Tarodrop.B」で悪用されていたことで発見された。ジャストシステムによれば、悪意の第三者によって不正に改竄された一太郎文書を読み込むことで、任意のコードが実行され、PCが不正に操作される危険があるとしている。 ただし、セキュリティソフトベンダーによるウイルス自体の危険度は、低くレーティングされているという。
Windows版の「一太郎2006」などの12製品についてはすでに影響を受けることを公表しており、9月29日にはセキュリティ更新モジュールも公開していた。今回、「一太郎 for Linux」も影響を受けるとして、追ってモジュールが公開されたかたちになる。モジュールを導入することで、問題のあるファイルを一太郎で開いても読み込めないファイルとして扱われ、不正な動作は発生しなくなるという。
なお、ジャストシステムでは、「一太郎8」以前と、「一太郎Lite(初版~2)」「一太郎ビューア(初版~4.0)」「一太郎スマイル(初版~3)」「一太郎SE」「一太郎ジャンプ」「一太郎HOME(初版~2)」「一太郎Ark」「NetNote」では、この現象は発生しないことも公表した。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.justsystem.co.jp/info/pd6003.html
一太郎 for Linux セキュリティ更新モジュール
http://www3.justsystem.co.jp/download/ichitaro/up/lin/060822.html
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( 永沢 茂 )
2006/10/03 20:40
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