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JASK、アフィリエイト広告関係者向けのガイドラインを発表


JASKの役員
 日本アフィリエイト・サービス協会(JASK)は19日、アフィリエイト業界の統一基準「アフィリエイト・ガイドライン」を発表した。広告主、アフィリエイト・パートナー、アフィリエイト・サービス提供者らが遵守すべき行動を包括的に規定している。

 ガイドラインでは、「アフィリエイト・プログラムの参加」「広告主とアフィリエイト・パートナーとの提携」「広告の設定および配信」「アフィリエイト・プログラムの終了」「個人情報保護と法令遵守」といった項目を設け、運用ルール等を定めている。

 具体的には、「アフィリエイト・パートナーは法に触れる記述や誇大広告を行なわない」「アフィリエイト・サービス提供者は不正行為の情報をJASKを通じて共有する」「広告主はプログラム終了する場合は事前に告知し、十分な猶予期間を用意する」などを明記している。

 JASKによると、協会加盟7社に参加するアフィリエイト・パートナーおよび広告主は、業界全体の8割程度に上るという。ガイドラインは、業界標準の統一ルールとして、加盟各社の参加者を中心に認知を図る。なお、アフィリエイト広告関係者に向けたガイドラインは世界で初めてになるという。


JASKのウィリアムズ会長
 JASKのティモシー・ロナン・ウィリアムズ会長(バリューコマース取締役・創立者)は、アフィリエイト市場の急成長ぶりを紹介し、一部のアフィリエイト・パートナーによる不正行為やアフィリエイトを騙る詐欺が見られるようになったことなどを説明。「消費者の保護や健全な市場育成のためガイドラインが必要」とした。

 ガイドラインの作成にあたっては、「2006年2月からアフィリエイト・サービス各社の代表によるディスカッションを行なってきた。ユーザーの声や経済産業省の意見なども参考にした」(ウィリアムズ会長)という。また会長は、「JASK加盟7社に参加しているサイト数のうち、広告主は8,000社しかない。アフィリエイト市場はやっと幼稚園から卒業した段階。これからの拡大に向け、JASK加盟各社で頑張っていきたい」と語った。

 JASKの柳澤安慶副会長(ファンコミュニケーションズ社長)は、ガイドラインの具体的な役割について、「広告主に法令違反があった場合、例えば、消費者生活センターや東京都が提供する情報とも照合して、いち早く当該広告主の排除を行なう。また、消費者がアフィリエイト広告を掲載する際の逸脱した行為やルール違反に対し、協会内でその情報を共有する」と説明。今後は、個人情報保護法等に配慮しながら、不正情報を共有するための枠組み作りを進めるという。

 また、河端伸一郎理事(インタースペース代表取締役)は、「ガイドラインというと不正を取り締まる話になりがちだが、アフィリエイトに関しては登録する際に検収作業をするため、重大な不正の心配はしていない。ガイドラインでは、アフィリエイトサービス運営上のスタンダードを記すことにより、アフィリエイターが安心してサービスを利用できるようにするもの」と述べた。

 JASKは、アフィリエイトプログラムの理解、普及促進と啓蒙活動、消費者やアフィリエイトパートナー、広告主を保護するための不正行為の監視および情報交換などの活動を行なっている。設立は2006年2月28日。現在の加盟企業は、アドウェイズ、インタースペース、ウェブシャーク、トラフィックゲート、バリューコマース、ファンコミュニケーションズ、リンクシェア・ジャパンの7社。


インターネット広告費とアフィリエイトの市場規模 アフィリエイト・ガイドラインの特徴

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://j-ask.org/modules/news/article.php?storyid=3
  アフィリエイト・ガイドライン
  http://j-ask.org/modules/pukiwiki/35.html

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( 野津 誠 )
2006/10/19 19:35

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