仏FrSIRTは28日、Adobe Reader 7およびAcrobat 7のActiveXコントロールに脆弱性が存在すると報告した。脆弱性はAcrobat Readerの最新版であるバージョン7.0.8にも影響があり、脆弱性の危険度は4段階で最も高い“Critical”と判定している。脆弱性の影響を受けるOSはWindowsのみ。
FrSIRTによれば、Adobe Reader、Acobat Standard、Acrobat Professionalのそれぞれバージョン7.0.0~7.0.8について、ActiveXコントロールにメモリ破損の脆弱性が存在することを確認。この脆弱性が悪用された場合、Internet Explorerで悪意のあるページを閲覧しただけで、任意のコードが実行される危険があるという。
米Adobe Systemsでもこの情報を受けて、セキュリティアドバイザリを公開した。Adobe Systemsでは、現在この問題について対応中であり、近日中に修正版を公開するとしている。また、Acrobatの最新版であるバージョン8については、この脆弱性の影響を受けないという。
Adobe Systemsでは、修正版が公開されるまでの対策として、問題となったActiveXコントロールのファイル(AcroPDF.Dll)を削除することを挙げている。この対策を実施した場合、Internet Explorer上では直接PDFファイルが表示されなくなり、PDFファイルをダウンロードするかアプリケーションで開くかを選択するダイアログが表示されるようになるが、これにより脆弱性の影響は受けなくなるという。
関連情報
■URL
FrSIRTによる脆弱性情報(英文)
http://www.frsirt.com/english/advisories/2006/4751
Adobe Systemsによるセキュリティアドバイザリ(英文)
http://www.adobe.com/support/security/advisories/apsa06-02.html
( 三柳英樹 )
2006/11/29 18:53
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