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IIJなど7社、総務省委託で安全・安心インターネット環境実現する技術


 日立製作所、インターネットイニシアティブ(IIJ)、KDDI研究所、KDDI、NTTコミュニケーションズ、NEC、富士通の7社は11日、ネットワーク側に認証などのセキュリティ機能を持たせることで、安心・安全なインターネット環境を実現する技術「Secure Service Platform」を開発したと発表した。同技術は、総務省からの委託研究「高度ネットワーク認証基盤技術に関する研究開発-認証機能を具備するサービスプラットフォーム技術」の成果として実現したもの。

 これまでのセキュリティ対策は、サービスの提供者や利用者が個別に実施するのが一般的だった。しかし同技術は、認証をはじめとする高度なセキュリティ機能をネットワーク側に集中配置するのが特徴だという。これにより、サービス利用者のセキュリティ設定の手間や、サービス提供者のセキュリティに関する設備負担を軽減できるとしている。同技術は、1)ネットワーク仲介型認証技術、2)リアルタイム適応アクセス技術、3)通信コーディネーション技術、4)個人情報保護技術――の4つの技術で構成される。

 1)ネットワーク仲介型認証技術は、ネットワーク側で利用者を認証した上で、利用者のプライバシーを保護しながらサービスとの接続を確立する。2)リアルタイム適応アクセス技術は、不正アクセスを防止するため、ネットワークに許可されていない通信を防止する。3)通信コーディネーション技術は、通信に使用するネットワーク回線をサービス提供者/利用者の要求と適合させるとともに、サービス提供者/利用者との間の通信状態を正確に記録・通知する。4)個人情報保護技術は、サービス利用者が使ったサービスから個人を特定して、プライバシーが侵害されないように個人情報を保護する。

 研究開発受託7社は、2004年から3年間にわたり同技術の研究開発に携わってきた。今後7社は、学識経験者や通信関連企業などで構成される民間団体「安心・安全インターネット推進協議会」と協調しながら、通信事業者・ISPのサービスプラットフォームに、同技術の普及を推進するという。

 また研究開発の成果を実証実験として、2007年1月15日、16日、18日、19日には、6社が持つ各ショールーム(KDDIとKDDI研究所は同会場)で、同技術を一般公開する。同技術で提供されるプラットフォーム上でのインターネットサービスを利用してもらうことで、安心・安全なインターネットを体感してもらうとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(IIJ)
  http://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2006/1211.html
  「安心・安全なインターネット利用実証実験」開催のご案内(日立)
  http://network.hitachi.co.jp/SSP.html

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( 増田 覚 )
2006/12/11 20:20

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