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MSとウイルス対策ベンダー5社、Vistaにおけるセキュリティ機能をアピール


 マイクロソフトは21日、Windows Vistaのセキュリティ機能を紹介する記者説明会を開催した。トレンドマイクロやソースネクスト、マカフィーなど、Vista対応のセキュリティ対策製品を提供する企業5社も出席し、Vistaに対する各社の取り組みが説明された。


コンシューマおよびビジネスユーザーのセキュリティに対する懸念を払拭

マイクロソフトWindows本部のジェイ・ジェイミソン本部長

2007年にユーザーがセキュリティに対して抱える懸念事項
 マイクロソフトWindows本部のジェイ・ジェイミソン本部長は、日常生活でPCを使う際の懸念事項として、「自分は安全なのだろうか?」「家族や子供は大丈夫なのだろうか?」「ずっと安全でいられるのだろうか」という3点を指摘。Vistaでは、これらの懸念事項を解決できるとして、さまざまな機能を説明した。

 まず、「自分は安全なのだろうか?」に対しては、Vistaに標準搭載するスパイウェア対策ソフト「Windows Defender」や、Internet Explorer 7のフィッシング対策機能により、基本的なセキュリティ対策が行なえるとした。また、PCのセキュリティに関する情報を一元管理する「セキュリティセンター」では、ウイルスやスパイウェアなどのマルウェア対策、ファイアウォール、Windowsの自動更新機能などが、正しく運用されているかを確認できるとした。

 次に、「家族や子供は大丈夫なのだろうか?」に関しては、「保護者による制限」機能を標準搭載した。これにより保護者は、子供が悪質なコンテンツを閲覧できないようにしたり、PCを使用する時間帯を設定できるようになった。

 最後に、「ずっと安全でいられるのだろうか?」については、家庭のユーザー向けの高機能版「Windows Vista Home Premium」に搭載する「バックアップと復元センター」機能を紹介。これにより、重要な文書や家族で撮影した写真を自動的にバックアップできるとした。

 一方、仕事でPCを使う場合についても、管理者権限を制限する「ユーザーアクセス制御(UAC)」機能や、HDDの内容を暗号化する「BitLocker」などの機能により、「企業のコンプライアンスなど高度なセキュリティ対策が実現できる」とアピールした。


「自分は安全なのだろうか?」 「家族や子供は大丈夫なのだろうか?」 「ずっと安全でいられるのだろうか?」

「自分たちは安全なのだろうか?」 「コンプライアンスへの対応は?」 「データは安全に保管できるのか?」

Vistaのセキュリティ機能は最重要課題、業界のサポートも呼びかける

説明会には、マイクロソフトのほか、ウイルス対策ベンダー5社が参加した

Windows Vista向けのウイルス対策ソフトを提供する企業群
 ジェイミソン本部長は、「マイクロソフトの開発陣にとって、Windows Vistaのセキュリティ機能は最重要課題。また、顧客のセキュリティに対する要望に応えるためには、弊社だけでなく、業界全体のサポートが必要」として、Vistaに対応するセキュリティ対策製品を提供するパートナー企業を紹介。ソースネクスト、トレンドマイクロ、日本エフ・セキュア、日本CA、マカフィーの5社が、Vistaへの取り組みについて説明した。

 ソースネクストでは12月11日、セキュリティ対策ソフト「ウイルスセキュリティZERO」において、Vistaに対応する新エンジンの無償アップデートを開始。同ソフトは、マイクロソフトがVistaの公式サポートを終了するまで、年間更新料無料で利用できるという点が特徴だ。同社では、OS側のセキュリティが強化されたVistaに、ウイルスセキュリティで二重の安心を提供することで、PCを快適に利用してもらいたいとしている。

 また、トレンドマイクロでは、12月7日に「ウイルスバスター2007トレンドフレックス セキュリティ」のVista対応ベータ版を公開。Vistaのパッケージ版が発売する2007年1月30日に、Vista対応製品を発売するために開発を進めているという。

 「F-Secureインターネットセキュリティ」を発売する日本エフ・セキュアは、Vista RC1利用者向けに、ウイルス対策機能に限定したベータ版を提供中。2007年2月には、ウイルス対策機能でVistaをサポートするという。

 「CA インターネット セキュリティ スイート 2007」を発売する日本CAは11月30日、ウイルス対策ソフト「CA アンチウイルス」とスパイウェア対策ソフト「CA アンチスパイウェア 2007」でVistaに対応することを発表。12月21日には、同社製品のVista対応情報を掲載する「Windows Vista アップデートセンター」を開設した。

 また、マカフィーではVistaのパッケージ版発売前に、「マカフィー2007」をVista対応版に自動更新する予定だという。このほか、マイクロソフトでも、2007年1月30日に発売するセキュリティ対策ソフト「Windows Live OneCare」を紹介。ウイルス対策やスパイウェア対策、ファイアウォールなど必要なセキュリティ機能から、HDDのバックアップやデフラグなどのPCメンテナンスまでがまとまっているとアピールした。

 なお、セキュリティ対策ソフト最大手のシマンテックは同説明会に出席していなかったが、ジェイミソン本部長によれば「スケジュールの問題で出席できなかった」という。


ソースネクストは、Vistaのセキュリティ機能に加えて、「ウイルスセキュリティZERO」で二重のセキュリティ対策を呼びかける トレンドマイクロの「ウイルスバスター」でも、Vistaのセキュリティ機能を補完して、二重の安心を提供するという

日本CAでは、同社製品のVista対応情報を掲載する「Windows Vista アップデートセンター」を開設した マカフィーではVistaのパッケージ版発売前に、「マカフィー2007」をVista対応版に自動更新する予定だという マイクロソフトでもVista対応のセキュリティ対策ソフトをリリースする

関連情報

URL
  マイクロソフト
  http://www.microsoft.com/japan/

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( 増田 覚 )
2006/12/21 18:32

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