ソフォスは5日、2006年12月に世界で検知したマルウェアの報告数をまとめた「トップ10ウイルス」を発表した。新年の挨拶を装って感染を拡大したワーム「Dref」が、トップにランクインした。
Drefは、2005年7月に最初に検知された大量配信型のメールワーム。今回、新年の挨拶を装うメールとして2006年12月30日から検知され、翌日までには感染メールの93.7%を占めたという。その結果、古いマルウェアであるDrefの2種類の亜種が、12月に検知されたマルウェア全体の35.2%に達した。
Drefについてソフォスは、「年末年始の休暇を終えて業務に戻った人々が、休暇中の膨大なメールをチェックする際にうっかり添付ファイルを開いて感染する危険もある」として、さらなる被害の拡大を懸念。同社では、「このようなソーシャルエンジニアリングの手法は目新しいものではなく、組織が必要な対策を講じれば回避できる。にもかかわらず、月末のたった2日間でDrefが1位に上ったことは驚異」としている。
なお、トップ10ウイルスの上位3種類は、1位が「Dref」(35.2%)、2位が「Netsky」(22.2%)、3位が「Mytob」(10.7%)だった。前月に圧倒的な猛威をふるったワーム「Stratio」は、マルウェア全体の7.8%で4位にとどまった。このほか、12月に世界中で送受信された全メールのうち、悪意のあるものは337通に1通の割合(0.30%)だった。
関連情報
■URL
2006年12月にソフォスに報告されたウイルスのトップ10
http://www.sophos.co.jp/security/top-10/index.html
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( 増田 覚 )
2007/01/09 12:32
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