米EMC子会社のRSAが運用する「24*7 Anti-Fraud Command Center(AFCC)」は10日、非常に大きな脅威となる“万能フィッシング詐欺キット”とでもいうべきものが販売されている事実を確認したとして、ユーザーに警告している。
AFCCでは、常時モニターしているインターネット詐欺掲示板の1つにおいて、このキットの無料トライアル版を入手し、その内容を分析した。その結果、銀行やショッピングサイトなどそれぞれのサイトごとにフィッシングサイトを用意する必要がなく、1つのキットであらゆる情報を入手するフィッシング詐欺を実行できるようになっていたという。
詐欺師はまず、このキットの簡単でユーザーフレンドリーなインターフェイスで偽URLを作成する。このURLはターゲットとなる本物のWebサイトと関連付けられる。被害者が偽URLが含まれたフィッシング詐欺メールを受け取り、誤ってそのリンクをクリックすると、正当なWebサイトのコンテンツがそのまま読み込まれたフィッシングサイトに誘導され、そこでログイン情報やクレジットカード番号などあらゆるタイプの情報をかすめとられてしまう。
こうした状況についてRSAのコンシューマソリューション部門マーケティングディレクターであるMarc Gaffan氏は「この種の攻撃は依然として“次世代”と認識されているとはいえ、来る12~18カ月の間にはより広がっていくだろうと考えている」とコメントし、関係する組織や一般消費者に注意を促している。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.rsasecurity.com/press_release.asp?doc_id=7667
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・ RSAセキュリティ、フィッシングサイトを閉鎖に追い込むサービス(2006/06/29)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/01/11 12:02
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