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Flib、名称由来はFlipBook Library
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イーブック・システムズは19日、電子書籍技術「FlipBook」形式のコンテンツを揃えた電子ブック図書館サイト「Flib」を開設した。利用は無料。対応OSはWindows Vista/XP/2000で、閲覧には専用ソフト「FlipViewer」を使用する。
Flibは、雑誌、小説、写真集、コミック、画集、カタログなどの電子書籍を用意する。各書籍は、カテゴリーごとに「雑誌」「小説」「絵本」「総合図書」といった4つの本棚に収められており、棚には16冊まで陳列する。各棚の詳細ページでは、すべてのラインアップが確認できる。このほか、新着書籍10冊を紹介するコーナーもある。
サービス開始当初のラインアップは、デジタルマガジン「ginger」や「Manyo」をはじめ、青空文庫の小説、デジタル絵本サイト「おはなし絵本クラブ」の絵本、無料週刊マンガ誌「コミック・ガンボ」のほか、情報誌、実用書など。今後は、各出版社と提携し、コンテンツ拡充を図り、2007年内に有料コンテンツも提供する。イーブック・システムズの岡崎眞代表取締役社長は、「早い段階で300冊まで揃えたい」と話す。
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FlipBookコンテンツの例
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マウスのクリック操作でページをめくる
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● FlibによってFlipBookコンテンツの普及を目指す
FlipBookは、実際の書籍を読む感覚で操作できる点が特徴の電子書籍技術。テキストだけでなく、動画や音声も収録でき、DRM(デジタル著作権管理)機能を備える。「目新しい技術は、ページをつまめたり、パラパラとめくれたり、めるくごとにページの厚みが変わる部分。これは特許も取得している」(岡崎社長)という。
また、FlipBookの広告モデルについても説明した。広告掲載費は見開きで200万円ほど。「広告代理店の話では、この値段は10万人の読者がいれば高くないと聞く。1人につき20円と考えると、バナーよりも費用効果は高い」(岡崎社長)。ブロードバンドならではのマルチメディア表現により、広告主サイトへの誘導効果も高いという。
このほか、NECや富士通、シャープなど、各社から今後発売されるWindows Vista搭載PCに、FlipBookの閲覧ソフトFlipViewerがプリインストール(一部バンドル)される。あわせて、Flib用ガジェット「HOT!eBooks 10」も用意され、Flibへの誘導を図る。これらにより、3年後に2,000万人のプラットフォームを目指すという。
イーブック・システムズでは、Flibを新しい形式のメディアとして、FlipBook形式のコンテンツをユーザーに提供、電子書籍の普及促進を図る。同時に、FlipViewerの継続的な開発、およびFlipBook制作ツール「FlipCreater」の開発も進める。
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Windows VistaのサイドバーにあるHOT!eBooks 10
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専用ガジェットからFlibへアクセスでき、FlipBookコンテンツを閲覧可能
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「電子ブックが主流になる」と語る岡崎社長
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「タブレットPCではタッチパネルにふれることでページをめくる」と説明する亀井副社長
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関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.ebooksystems.co.jp/company/press/20070119.php
Flib
http://www.flib.jp/
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( 野津 誠 )
2007/01/19 19:44
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