仏Advestigoは22日、自動的に著作権を侵害している動画や音楽などのファイルをフィルタリングできるコンテンツ認識技術「AdvestiGATE」を、企業向けサービスとして提供すると発表した。Advestigoは、フランスの研究機関で芽生えた技術をもとにフランス政府機関などの支援を受け2004年に創業されたベンチャー企業だ。
ユーザーがコンテンツを持ち寄ることで成立するいわゆるCGMビジネスでは著作権侵害がビジネスの発展を妨げる大きな障害となっており、Advestigoの技術は1つの解決策となる可能性がある。
AdvestiGATEは、Advestigoが特許を保有する「Theraography」と名付けた技術を使用する。これは個々の動画や音声などのファイルからフィンガープリントを計算・作成する技術だ。AdvestiGATEはこのフィンガープリントをもとに既存の著作物データベースのフィンガープリントと比較し、数秒で該当ファイルに著作物が含まれているかどうかを判別する。
Advestigoの技術では電子透かしのようにコンテンツにあらかじめ細工を加えて品質を落とす必要がなく、既に流通しているコンテンツファイルにそのまま適用できるメリットがある。また、最近のCGMでよく見られるようにコンテンツの一部をコピーしたり編集したりしたファイルであっても、一部分さえ適合すればファイルのビットレートが落とされていても確実に判別できるという。さらにAdvestigoの技術は動画、音声、画像、テキストなどを1つのソリューションとして扱うことができる。
AdvestiGATEは1Uラックのアプライアンスとして利用企業に提供され、複数のアプライアンスを1つのプロセスとして動作させられるスケーラビリティが保証されている。価格は15,900ドルからで、そのほかにフィンガープリントデータベースの利用料金が必要となる。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.advestigo.com/advestigo_communication.php?men=1&rub=1&LANG=ANG#71
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/01/23 12:04
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