情報処理推進機構セキュリティセンター(IPA/ISEC)は2日、2月の不正アクセスの届出状況を公表した。
2月のウイルスの届出件数は3,098件(前月比11.8%減)、ウイルス検出数は約69万個(同32.3%減)となり、いずれも1月から減少。検出数の1位は「W32/Netsky」の約51万個、2位は「W32/Nuwar」の約6万個、3位は「W32/Sality」の約4万個だった。このうち、W32/Nuwarウイルスは初めて届出のあった2006年12月から継続して多数の届出があり、このウイルスが蔓延している状況を示すとして、ユーザーに警戒を呼びかけている。
2月の不正アクセスの届出件数は23件で、そのうち被害のあった件数は14件。被害の内訳は、侵入が6件、DoS攻撃が1件、アドレス詐称が1件、その他が6件。侵入被害の内容は、外部サイトを攻撃するための踏み台にされていたものが5件、フィッシングに悪用するためのコンテンツを設置されていたものが1件となっている。侵入の原因としては、SSHで使用するポートへの攻撃を受けてパスワードが破られたと思われるケースや、OSやサーバーソフトの脆弱性を突かれたことなどが挙げられている。
2月にIPAに寄せられた相談件数は1,019件。このうち、ワンクリック不正請求に関する相談が287件で、過去最高の件数となった。その他の相談は、セキュリティ対策ソフトの押し売り行為に関する相談が22件、Winnyに関する相談が14件など。
IPA/ISECでは、脆弱性対策などが取られていないPCの探査が目的と思われるアクセスが2006年後半から増加傾向にあり、このようなアクセスを行なう目的としてはボットやワームなどの不正なプログラムを感染させようとするものと考えられるとして、ユーザーに対策を行なうよう注意を喚起。今月の呼びかけを「いつも誰かにどこからか狙われています!!」として、OSのファイアウォール機能の利用など、基本的な対策を忘れずに行なうよう呼びかけている。
関連情報
■URL
コンピュータウイルス・不正アクセスの届出状況(2月分)について
http://www.ipa.go.jp/security/txt/2007/03outline.html
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( 三柳英樹 )
2007/03/02 15:58
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