米Symantecは19日、2006年下半期(7月~12月)のセキュリティ脅威レポートを公表した。全世界でボットに感染しているマシンは600万台に上り、盗み出されたカード番号などが売買される地下経済の存在により攻撃者が利益を得ているとしている。
レポートによれば、2006年下半期にボットに感染しているマシンは全世界で600万台以上あり、2006年上半期から比べて29%増加。一方で、ボットに攻撃命令を出すサーバーは上半期から25%減少しており、ボットネットの統合と大型化が進んでいると分析している。
ボット感染マシンが最も多いのは中国で、世界全体の26%を占める。一方、ボットに攻撃命令を出すサーバーは米国が最も多く、世界全体の40%を占める。
悪意のあるコードでは、上位50位のうち45%をトロイの木馬が占め、上半期からは23%増加。攻撃者が使用するツールは、大量メール送信型のウイルスからトロイの木馬に移行していると分析している。また、Symantecが下半期にレポートしたゼロデイ脆弱性は12件に上り、上半期の1件から大幅に増加している。
また、こうしたトロイの木馬などにより盗み出された個人情報が、地下経済によって売買されていると警告。米国のカード番号は1枚あたり1ドル~6ドル、カード番号に加えて氏名や社会保障番号などが含まれる個人情報は1件あたり14~18ドルで売買されており、こうした地下経済の51%が米国に存在するという。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.symantec.com/about/news/release/article.jsp?prid=20070319_01
Internet Security Threat Report(英文)
http://www.symantec.com/enterprise/theme.jsp?themeid=threatreport
( 三柳英樹 )
2007/03/20 14:56
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