ドイツ連邦諸網庁は、ドイツテレコムが実質的に独占している市内通信網への接続料金を、10.50ユーロに値下げしたと発表した。この料金は、従来より15ユーロセントの値下げにあたる。
今回の料金改定に際し、ドイツテレコムが12.03ユーロへの値上げを申請していたことから、全く反対の決定に業界では驚きの声があがっている。しかし、ドイツ当局は、今回の値下げの決定はインフラ整備とサービスの公正な競争のバランスを保つための施策であると説明。値上げの理由としていた賃料値上げや銅の料金の上昇などは経営努力によって解消可能であると指摘し、ドイツテレコムの要求を実質的に却下した形となった。
ドイツでは、ドイツテレコムのラストワンマイル網を利用している後発通信企業としてArcor、Hansenet、Versatel & Coなどがあり、これらの企業が値下げを要求していた。値下げ幅は小幅なものとなったが、実質的には後発企業の意を汲んだ形となった。
今回の値下げがドイツの通信業界の競争やドイツテレコムの経営方針に影響を与えることは必至。今後の競争がどのようになされるか注目される。
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■URL
ニュースリリース(独文)
http://www.bundesnetzagentur.de/enid/977b07caf51e367976392d24d29b0264,0/Presse/Pressemitteilungen_d2.html#10465
関連記事:独政府、「ラストワンマイル」開放のための最終手段
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2002/0606/dt.htm
( Gana Hiyoshi )
2007/04/02 17:50
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