日本レコード協会、日本音楽著作権協会、日本芸能実演家団体協議会・実演家著作隣接権センターは4日、「2006年度音楽メディアユーザー実態調査」の結果を公表した。
調査は毎年1回実施されているもので、2006年度は多様化する音楽コンテンツの入手行動の詳細把握をメインテーマとした。調査対象は、東京30km圏に住む12~69歳の男女1,200人。質問紙に書き込む形式で2006年10月2日から10月30日にかけて実施された。
調査結果によれば、CDの購入経路では61.2%が「CD・レコード店」を挙げたが、2005年度と比較すると、約8%減少したという。一方、「インターネット通販」と答えた人は11.9%と1割を超え、2004年の6%、2005年の9.5%から徐々に拡大していることがわかった。
● 有料音楽配信サービス経験者は1割、過去半年間の利用率は2004年から倍増
インターネットの利用経験率は62.0%で、2003年の54.0%、2004年の57.6%、2005年の61.0%から4年連続で上昇傾向にある。インターネット有料音楽配信サービスの利用経験率は8.4%で、前年の6.0%から増加。過去半年間に利用した人の割合としては4.6%で、2004年の1.9%と比べて倍増している。
同サービスを利用する理由としては、「必要な曲だけ手に入れることができるから」が49.7%で、2005年に引き続き最多。「時間を気にせず利用できて便利だから」(41.1%)や「値段がお手頃だから」(24.8%)なども、2005年より増加している。
一方、同サービスの不満点については、「CDジャケット、歌詞カードがない」が38.4%でトップ。「値段が高い」(28.6%)や「コピー・転送ができない」(21.8%)を不満点として挙げる人も2割を超えた。「曲数が少ない」(15.6%)や「手続きが面倒(複雑)」(7.9%)は、ともに2005年度から半分近く減少している。
同サービスを利用しない理由として最も多く挙げられたのは、「購入したCDで音楽を聴くほうが良いから」の27.8%だが、2005年度よりも13.8ポイント減少した。以下は、「どのサイトを利用してよいかわからない」が23.3%、「支払いの仕方が不安だから」が22.2%で続いた。
● 携帯音楽プレーヤーで聴く楽曲の録音ソース、“無料音楽配信”も1割以上
また、「iPod」をはじめとするデジタル携帯音楽プレーヤーの保有率は23.6%と2割を超え、2005年の12.7%からほぼ倍増した。今後保有したいと考えている人も15.5%で、2005年から1.7ポイント増加している。
同プレーヤーで聴く音楽の録音ソースとしては、「購入したアルバムCD」を挙げる人がが69.5%で最も多く、「レンタルしたアルバムCD」が51.6%で続いた。「有料音楽配信」と答えた人も19.6%と2割近く、2005年の12%から急増した。なお、Winnyなどのファイル交換ソフトを含む「無料音楽配信」を挙げる人も16.7%に上った。
関連情報
■URL
ニュースリリース(日本レコード協会)
http://www.riaj.or.jp/release/2007/pr070404.html
2006年度音楽メディアユーザー実態調査報告書(PDF)
http://www.riaj.or.jp/report/mediauser/pdf/softuser2006.pdf
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