米Googleは6日、電話による音声認識で検索を行なえる「Google Voice Local Search」の実験を開始した。Googleの実験的サービスを公開する「Google Labs」に、Google Voice Local Searchが掲載されたことにより明らかになった。
このサービスは、Googleが米国内に用意した無料通話番号に電話することによって利用できる。例えば「pizza」と電話に向かって話すと、地元のピザ屋に自動的に電話がつながるという具合だ。携帯電話から通話している場合には、検索結果をSMSで受け取ることもできる。その場合には音声で「text message」と話せばよい。
現時点でGoogle Voice Local Searchは実験段階であるため、うまくいかないことも多いことをあらかじめ注意している。また、このサービスは米国内でしか利用することができない。サービスは英語で提供されている。
音声認識による情報サービスとしては、米Microsoftが3月14日、この分野で最大手ともいえる米Tellme Networksを買収したことを発表している。その買収記者会見で、報道陣から「買収金額は8億ドル規模ではないか」との質問が出たが、Microsoftは返答を避けた。このようにMicrosoftとしても巨額の買収ではないかとの観測がある。Tellmeは質の高い音声認識に加え、電話帳検索、交通情報、天気、ニュース、株価、スポーツの途中経過など、さまざまな情報を簡単な音声認識インターフェイスで提供している。MicrosoftではTellmeが今後どのようなサービスを提供するかについて明言を避けているが、「Live Search」との連携について示唆している。
その意味で、今回Googleが発表したGoogle Voice Local Searchは、TellmeとMicrosoftのビジネスに真っ向から競合する。一方で、GoogleのサービスはTellmeに比べてかなり質が低いとの指摘もある。
関連情報
■URL
Google Voice Local Search(英文)
http://labs.google.com/goog411/
関連記事:電話を利用したコンテンツサービス「Tellme Networks」が本格サービス開始
http://internet.watch.impress.co.jp/www/article/2000/0725/tellmn.htm
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・ 米Google、音声による検索に関する特許を取得(2006/04/13)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/04/09 13:12
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