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健康機器メーカー5社、測定データを一元管理できる通信プロトコルを開発


新開発の通信プロトコルを用いた利用イメージ
 三菱電機エンジニアリング、シチズン・システムズ、シャープ、タニタ、日立製作所は12日、異なるメーカーの健康機器の測定情報を連携し、一元管理できる通信プロトコルを発表した。

 今回の通信プロトコルは、体組成計や血圧計のように扱うデータ量の小さなものから、心電図の連続波形のようにデータ量の大きいものまで、別々の家庭用健康機器で取得した測定情報を、有線および無線通信を介して一元管理できるもの。

 通信プロトコルの特徴としては、正確なデータのやり取りをするための「照会通知機能」、新しい機器を追加したり、身体データを機器ごとに設定する手間を省く「機器登録通知機能」を備えるほか、通信の上位層を規定し、通信手段に捉われないデータのやり取りを可能にしている。

 各種健康機器の測定データは、Bluetoothや特定小電力無線を用いて、小型のゲートウェイに送信される。この際のデータのやり取りに新開発の通信プロトコルを使用する。さらに、ゲートウェイからインターネットを介して、測定データをサーバーに蓄積する。蓄積したデータは、Webブラウザで確認できる。

 これにより、各種健康機器の測定データを統合、比較、分析することで、より細やかな健康管理や、第三者による適切な指導が可能になる。また、一人暮らしの高齢者の健康に関するデータをネットワーク経由で共有して、病院の電子カルテの情報を基に健康見守りシステムを構築することも可能だ。

 現在、今回の通信プロトコルの国内外における標準化が進められている。既にTS(標準仕様書)申請は完了し、日本工業標準調査会専門委員会での審議が行なわれているという。2007年夏頃には、JIS/TSの制定、官報掲載を予定する。国際規格に関しては、JIS/TSをベースにした案が提案の1つとして審議されている。

 三菱電機エンジニアリング常務取締役の松本圭二産業システム事業部長は、通信プロトコルの標準化について、「他社製品への乗り換えが簡単にできたり、参入メーカーの増加が見込める。企業にとっては嬉しくないが、ユーザーの利便性は増す。またデータベースの一元化によって、他のデータとの比較など、総合的な健康管理が可能になる」と説明する。具体的な事業化の時期は未定という。


三菱電機エンジニアリング常務取締役の松本圭二産業システム事業部長 新開発の通信プロトコルを用いたシステム概要

測定データの閲覧画面。異なる機器のデータを同じ時間軸上で確認できる 将来の利用イメージ

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.mee.co.jp/kaisyaan/press/prs070412.html

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( 野津 誠 )
2007/04/12 19:25

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