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マイクロソフトWindows本部本部長のJay Jamison氏
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マイクロソフトは23日、Windows Vistaの販売状況に関する説明会を開催した。マイクロソフトWindows本部本部長のJay Jamison氏は、Windows Vistaの売れ行きは当初期待した数値よりは下回っているとしながらも、販売は好調であり今後はビジネス市場の動向に期待しているとした。
Jamison氏は、Windows Vistaは発売開始直後1カ月において、全世界で2,000万本を超えるライセンスを販売しており、これはWindows XPの同時期における実績の2倍以上にあたり、Windows Vistaの販売は好調だとした。ただし、Vistaの発売後も、日本市場では2006年に落ち込んだPCの販売実績が完全に回復するまでには至っておらず、その点では当初の期待を下回っているとした。
一方で、OSにおけるプレミアムエディション(Home Premium、Business、Ultimate)の割合が、コンシューマPCでは店頭シェアの40%以上、OS単体のパッケージ製品では87%、DSP版(OEM版)製品では90%に上っており、プレミアムエディションの割合増加については期待以上の成果だと主張。先進的なユーザーにはプレミアムエディションのメリットが理解されているとして、今後はさらに広いユーザー層に対してVistaをアピールしていきたいとした。
Gfk Marketing Services Japanの岩渕真貴氏は、PCの店頭販売量のデータを示し、2006年後半には販売量が対前年度比で85%以下になるなど苦戦していたが、Vista発売以降では2007年2月に前年度実績を上回るなど、Vista発売の効果が現われているとした。ただし、3月には企業需要が思ったほどではなく、効果が本格的に現われるのは企業導入が進む今後になるだろうとの見通しを示した。
また、個人需要についてはPC以外のデジタル機器の売上動向を示し、2005年夏頃からは金額ベースでテレビの売上がPCの売上を抜いているという状況を説明。一方、薄型テレビやデジタルカメラ、PCなどのデジタル機器については、現在使っている機器に特に不都合は無いが購入したという、買い替え・買い増しが購入動機として高く、Windows Vista搭載PCには「PCを買い換えたい、買い増したいと思える環境」を求めたいとした。
Jamison氏は、ビジネス市場においてはWindows XPやWindows 2000の例からも、製品出荷後6カ月目から本格的な導入が始まるとして、アプリケーションや周辺機器の互換性対応、コンサルディングパートナーとの連携などにより、導入の阻害要因を取り除いていきたいとした。また、一般消費者向けにはさらにWindows Vistaのプレミアムエディションによる新機能のメリットを訴求していくとして、大型量販店での店頭キャンペーンや、パートナー製品とのコラボレーションによる利用シナリオなどを提案していくとした。
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PC出荷台数の推移
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プレミアムエディションの比率は上昇
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国内のPC販売数は2006年の状況からは回復傾向
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企業での新OS導入は製品出荷から半年以降と予測
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関連情報
■URL
マイクロソフト
http://www.microsoft.com/ja/jp/
( 三柳英樹 )
2007/04/23 18:43
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