欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会のViviane Reding委員が、ギリシャの首都アテネで開催されたインターネットに関する会議で講演し、ギリシャがブロードバンドをもっと普及させ国際競争力をつけるべきとの考えをEUとして持っていることを明らかにした。
現在、ギリシャのブロードバンド普及率は世帯基準で4.4%にとどまっている。確かに増加傾向は見せているが、その増加傾向は鈍いというのが現状のようだ。EUでは加盟国全域にわたってインターネット環境を改善して連合として競争力をつけていこうと考えており、ギリシャも例外ではない。欧州の平均が現時点で16.9%となっている一方で、ギリシャはEU加盟国27カ国の中でも最低レベルにとどまっており、その格差は歴然としている。
普及率が低い原因として、そもそもブロードバンド回線がカバーしている地域が19%にとどまっているというのが最も深い原因。ほとんどの加盟国では、国内の90%以上の回線カバー率を誇っているのに対して雲泥の差がある。
もっとも、ギリシャはほとんどが島嶼部で構成されており、ブロードバンド回線を敷設することが他の国に比べて難しいというハンデがある。しかし、そのような状況は欧州全体を考えたときにはハンデとすべきではないとの考えが示された。EUとしては、今後普及に向けて計画を詰め、10月には発表する予定であるとしている。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://europa.eu/rapid/pressReleasesAction.do?reference=SPEECH/07/355&format=HTML&aged=0&language=EN&guiLanguage=en
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・ EUのネット普及率がほぼ半数に、ブロードバンドはデンマークがトップ(2005/05/16)
( Gana Hiyoshi )
2007/06/04 13:35
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