P2Pプラットフォームを開発している米BitTorrentは18日、家電製品やPC周辺機器向けのソフトウェア開発キット(SDK)の提供を開始したと発表した。
BitTorrentはP2PプロトコルやP2Pネットワークでよく知られた存在だが、同社では収益を支える3本柱の1つに家電製品へのBitTorrentの搭載を目指している。BitTorrentは既に半導体メーカーのMarvell Semiconductors、iAdea/Star Semiconductor、さらにハードウェア企業のASUSTeK、Netgear、Planex Communications、QNAP Systemsとライセンス契約を締結している。そして今回の発表では日本のバッファローとの提携を発表した。バッファローは同社が世界的に販売する次世代NASデバイスにBitTorrentの機能を統合する計画だとしている。
BitTorrentが提供を開始したBitTorrentSDKは、ハードウェアメーカーにライセンスするための製品だ。ハードウェアメーカーは、このSDKを使用してBitTorrentを製品に組み込み、BitTorrentの認定プログラムに加入することによって、BitTorrentの商標を自社製品に表示できるようになる。
BitTorrentは、残る2つの収益源として一般消費者向けのエンターテイメントコンテンツを提供する「BitTorrent.com」を2007年2月に開始。既に40以上のメジャーなコンテンツ企業と提携を果たした。さらにこれらのコンテンツを一般消費者がダウンロードできるようにするための配信プラットフォーム「BitTorrentDNA」も近々発表する予定だ。その一方で家電製品(NASデバイス、セットトップボックス、ルータなど)にBitTorrentプロトコルが搭載されることによって、リッチコンテンツを高速に、かつ負荷をかけることなくダウンロードできる「生態系」が形作られることになる。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.bittorrent.com/about/press/bittorrent-releases-software-development-kit-for-next-generation-internet-devices
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/06/19 12:00
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