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米HP、米Opswareを16億ドルで買収することで合意


 米HPは23日、米Opswareを買収することで最終合意に達したと発表した。買収価格は1株あたり14.25ドルで、総額は約16億ドル。支払いは現金で行なわれる。

 Opswareはデータセンターを自動化するためのソフトウェアを開発している。Opswareのソフトウェアを利用することにより、複雑なデータセンターの管理を自動化し、データセンターにおける様々な設定の変更などをミスなく行なえるようにする。それによって維持・管理コストを低下させ、同時にデータセンターの品質を向上させることができる。

 HPはこの買収以前に、Mercury InteractiveとPeregrine Systemsを買収している。今回のOpsware買収と合わせて、大企業向けITインフラ関連ソフトウェア事業で存在感を増すこととなる。Opswareは買収後、HPソフトビジネスの1部門となり、Opswareの現CEOであるBen Horowitz氏は、HPのビジネステクノロジ最適化部門を率いて、HP SoftwareシニアバイスプレジデントであるTomas E.Hogan氏の下で働くことになる。

 今回の買収は、Netscapeの共同創業者であるMarc Andreessen氏が関わっていることでも興味を引く。Opswareは元をたどれば同氏が設立した会社だからだ。

 1999年6月、ドットコムバブル最高潮の時期に、Andreessen氏はデータセンター企業のLoudcloudを設立した。この会社は高度に自動化されたデータセンターとして注目を集めたが、その後バブルが崩壊すると経営が悪化。結果として2002年9月にはサービス部門をEDSに売却してソフトウェア企業Opswareとして再生した。この再生によってOpswareは大きな成功を収め、今日HPに買収されるに至った。Opswareの現CEOであるHorowitz氏は、Netscape時代にバイスプレジデントとしてAndreessen氏とともに働いた経歴を持つ。

 Opswareのビジネスの後、Andreessen氏はWeb 2.0企業のNing.comを設立した。Ning.comは自分専用のSNSを作ることができるサービスで、最近では巨額のファイナンスに成功するなど、業界で大きな注目を集めている。今回のHPによるOpsware買収によってAndreessen氏の手腕とビジョンが評価され、次のNingビジネスの先行きにも注目が集まりそうだ。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.hp.com/hpinfo/newsroom/press/2007/070723xa.html
  Marc Andreessen氏のブログの該当記事(英文)
  http://blog.pmarca.com/2007/07/hp-buys-my-comp.html

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/07/24 12:23

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