総務省とモバイル・コンテンツ・フォーラム(MCF)は、2006年の携帯電話コンテンツの市場規模を調査し、結果を明らかにした。携帯電話向けコンテンツとEコマースなどを合わせた市場は1兆円に迫る規模になっている。
調査では、携帯電話向けコンテンツの「モバイルコンテンツ市場」と、通信販売の「モバイルコマース市場」の大きく2つに分けて調査を行なっている。広告、ソリューション市場は含まれていない。
「モバイルコンテンツ市場」と「モバイルコマース市場」を合わせた2006年の市場規模は、前年比129%の9,285億円となった。「モバイルコンテンツ市場」は前年比116%の3,661億円、「モバイルコマース市場」は前年比138%の5,624億円になっている。全体として、3G端末の普及やパケット通信定額制の普及がコンテンツ利用の追い風になっているとしており、2007年は1兆円を超えることが確実としている。
「モバイルコンテンツ市場」では、中心だった着メロ系が前年比80%と大幅に縮小して843億円になる一方、「着うた」「着うたフル」の市場は2つの合計で前年比135%の759億円と成長しており、音楽コンテンツの主役が着うた系に移行している。
調査では、「モバイルコンテンツ市場」の新たに成長分野として、「装飾メール市場」「電子書籍市場」を取り上げている。「装飾メール市場」は55億円、「電子書籍市場」は69億円で、市場規模はまだ大きくないものの、成長が著しいことから、今後のモバイルコンテンツの方向性を示しているという。一方、ゲーム関連はライトユーザーとヘビーユーザーの二極化や、一般サイトで無料ゲームサイトが台頭していることから、成長は鈍化傾向にあるとしている。
「モバイルコマース市場」は、「物販系」、チケット販売などの「サービス系」、オークション・証券取引手数料系の「トランザクション系」の3つに分けて調査されている。3つの分野は引き続き成長しており、前年比168%で2,583億円と大きく成長している物販系は、カタログ通販など一般企業で活用が進んでいることが成長の要因としている。
関連情報
■URL
ニュースリリース(PDF)
http://www.mcf.to/press/images/2007_MobileContents_market_scale.pdf
( 太田亮三 )
2007/07/24 20:07
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