英Gartnerは7日、「Second Life」に代表される3D仮想空間サービスについて、「企業が利用するには十分な検討と注意が必要」とするレポートを発表した。同サービスで利用するクライアントソフトの安全性などを指摘し、「仮想空間で企業が直面するリスクは、現実で深刻なものになりうる」と警告している。
Gartnerでは、3D仮想空間のIT関連のセキュリティリスクとして、クライアントソフトに安全性が証明されていないことを指摘。これまで、これらのクライアントソフトが他のソフトに比べてリスクが高いという報告は寄せられていないとしているが、現時点ではクライアントソフトが高い頻度でアップデートされることによって、他のアプリケーションの制御が難しくなるとしている。
3D仮想空間ではアバターを通じてユーザー同士が交流を図るが、新規アカウントを無料で簡単に作成できるため、多くのユーザーが複数のアバターを所有しているという。こうしたことからGartnerは、アバターから利用者を特定するのは困難で、企業が3D仮想空間のユーザーと協力しようとする場合に影響を及ぼすと分析する。また、ブランドイメージを重要視する企業は、仮想空間内で細心の注意を払って行動しなければ、他のユーザーから悪評にさらされる恐れもあるとしている。
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■URL
ニュースリリース
http://www.gartner.com/it/page.jsp?id=511370
( 増田 覚 )
2007/08/09 19:11
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