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(左から)住友信託銀行の森田豊社長、住信SBIネット銀行の川島克哉副社長、田中嘉一社長、SBIホールディングスの北尾吉孝CEO
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住友信託銀行とSBIホールティングスが共同出資するインターネット銀行「住信SBIネット銀行」は20日、9月24日の開業に向けて事業計画に関する記者説明会を開催した。
住信SBIネット銀行は、住友信託銀行とSBIホールディングスが50%ずつ出資するインターネット銀行。2005年10月に銀行設立の構想が発表され、これまで設立に向けて準備が進められてきたが、9月18日に金融庁が免許を付与し、9月24日より営業を開始する。
住信SBIネット銀行はネット専業銀行として、融資・決済・預金を提供するフルバンキング業務を展開。SBIイー・トレード証券の利用者に向けた各種サービスや、外貨預金、住宅ローンなど各種サービスを提供する。
SBIイー・トレード証券との連携では、同証券の利用者はWebから簡単な手続きで住信SBIネット銀行の口座が開設できるようになり、銀行口座と証券口座が自動的に連動する「イートレ専用預金」や、住信SBIネット銀行のWebサイトで証券の預かり残高を表示するアグリゲーションサービスなどを提供する。
また、セキュリティ対策としては、携帯電話を認証として用いる「モバイルキー(モバキー)」を採用。モバイルキーはソフトバンクBBが提供するセキュリティサービスで、振り込みなどをPCから行なう際に、PCとは別に携帯電話からもワンタイムパスワードの入力を必要とすることで安全性を高める。携帯電話を持っていないユーザーについては、認証番号表方式も利用可能となっている。
事業計画としては、SBIイー・トレード証券の利用者などを主に獲得し、3期目に口座数40万、預金量7,000億円程度、5期目に口座数60万、預金量1兆円程度を目標とする。また、3期目には単年度黒字化、5期目で50億円程度の純益を達成し累損の解消を目指す。
SBIホールディングスの北尾吉孝CEOは、SBIイー・トレード証券の個人投資家の資金のうち、MRF(マネー・リザーブ・ファンド)に回っている資金があり、MRFの利回りを上回る預金金利を目標とすることで、これらの資金を住信SBIネット銀行の預金口座に誘導していきたいと説明した。
住信SBIネット銀行の田中嘉一社長は、「銀行と証券の融合、ネットとリアル金融の融合による、顧客中心主義を追求した革新的なインターネット専業銀行を目指す」と説明。先行するネット銀行との競争については、「基本的に金利は負けないようにしたいが、金利だけで勝負するつもりではなく、多彩なサービスを提供することで顧客満足度を高めていきたい」とコメントした。
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住信SBIネット銀行のロゴマーク
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イー・トレード証券の顧客向けに「イートレ専用預金」などのサービスを提供
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セキュリティ対策として携帯認証サービス「モバイルキー(モバキー)」を採用
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モバイルキーの利用シーン。Webで指定されたワンタイムパスワードを携帯電話から入力
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関連情報
■URL
住信SBIネット銀行
http://www.netbk.co.jp/
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・ SBIホールディングスと住友信託銀行、ネット銀行を共同設立(2005/10/25)
( 三柳英樹 )
2007/09/20 19:34
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