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マイクロソフトのセキュリティ対策、ガイダンスと国内の取り組みを強化


マイクロソフトのチーフセキュリティアドバイザーを務める高橋正和氏
 マイクロソフトは21日、セキュリティ活動方針に関する記者説明会を開催し、7月に日本に開設したマルウェア解析センターや、セキュリティ向上を目指した今後の取り組みなどが紹介された。

 マイクロソフトのチーフセキュリティアドバイザーを務める高橋正和氏は、マイクロソフトのセキュリティに対する取り組みは、「テクノロジー」「ガイダンス」「パートナーシップ」の3つの分野を柱としていると説明。マイクロソフトはソフトウェア開発というテクノロジー分野の企業だが、セキュリティを全体的に向上させていくためには、利用者や開発者などに向けてセキュリティ対策をわかりやすく説明する「ガイダンス」、他の企業や組織などとの連携を図る「パートナーシップ」も欠かせない要素だとした。

 ガイダンスの分野では、マイクロソフトではこれまで、個人向けにセキュリティ対策の解説サイトや、月例パッチの初心者向け解説「絵で見るセキュリティ情報」などを提供するとともに、運用管理者や開発者向けにも各種の解説を提供してきた。一方、ユーザーからは「利用者の視点に立ったガイダンスが少ない」「どのようなツールが利用できるのかわからない」などの声があり、よりわかりやすいガイダンスが求められているとした。

 セキュリティレスポンスチームの小野寺匠氏は、ガイダンスの取り組みについて「用途・目的・利用者に合わせた情報提供」が重要だとして、Webでの情報提供だけでなく、ポスターやツールキット、動画、イベントなど多様な手法でガイダンスを提供していくと説明。21日からは、セキュリティ啓発ポスターとセキュリティ対策冊子「パソコンを安心して使うために」の提供を開始。また、10月後半には、中小企業のシステム運用管理者や経営者が、社内のセキュリティ環境を自己評価するためのツールを提供するとした。

 国内での取り組みとしては、マイクロソフトが7月に国内に開設したマルウェア解析センターの活動を紹介。日本のマルウェア解析センターは、マイクロソフトがレドモンド、ダブリンに続く3番目の拠点として開設したもので、日本をターゲットとしたフィッシング詐欺やトロイの木馬など攻撃の局所化が顕著になってきている中で、国内に解析センターを設置することで攻撃の収集・分析に取り組んでいるとした。

 センターの責任者を務めるDaniel Wolff氏は、日本でのマルウェアの検出数が増加している状況を紹介し、国内外のサンプルや検体の収集・分析を通じて局所的な攻撃への対処をさらに進めていくと説明。国内での活動を開始してまだ2カ月程度ではあるものの、日本をターゲットとしたマルウェアに対処するケースが増えており、今後もさらに改善を図っていきたいとした。


ガイダンスに対する取り組み 日本でのマルウェア検出数の推移

関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3201
  マイクロソフト セキュリティ ホーム
  http://www.microsoft.com/japan/security/


( 三柳英樹 )
2007/09/21 18:18

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