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「デジタル化」が今後、欧州映画衰退の原因に~仏映画監督が指摘


 欧州議会は先週「文化の多様性週間」を開催し、欧州映画およびその社会への貢献に関するイベントを数多く実施した。その一環として、映画監督とのタイアップやインタビューなどを行ないWebサイトに掲載しているが、セドリック・クラピッシュ監督はインタビューにおいて、欧州映画が衰退の危機にあると指摘。これまでの衰退の原因としてアメリカナイズを挙げ、今後の衰退の原因としてデジタル化を挙げているという。

 監督は、近年欧州映画が衰退しているという認識を明らかにし、その原因として、まず、欧州の映画人が米国に移住してしまったことが原因で、消滅の危機に瀕していると指摘。20年前、30年前、50年前の欧州映画はもっと充実していたとの見解を示した。状況は東欧において深刻であるとも指摘する。

 打開策としては、競争によるのではなく、公共投資がよいとしている。その例としては、フランスの例が参考となると指摘。自国の文化を強力に保護する産業政策を欧州全体でも導入すべきとの見解を明らかにした。

 最後に、今後の欧州映画については、デジタル化・ネット化によって、若手の映画人の創造性が失われていると指摘。創造性が失われてしまうと映画文化が崩壊するとしつつ、他方で若手の進出を心待ちにしているとの希望も示した。


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URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.europarl.europa.eu/news/public/story_page/037-11642-289-10-42-906-20071012STO11629-2007-16-10-2007/default_en.htm


( Gana Hiyoshi )
2007/10/23 11:19

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