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ライブドアHD新社長は企業再生のプロ、弁護士資格も持つ34歳


次期社長に内定した石坂弘紀氏
 ライブドアホールディングスは24日、新社長発表に伴う記者会見を行なった。会見の席で、現代表取締役社長の平松庚三氏は「エキサイティングな2年だった」とコメント。また、次期社長の石坂弘紀氏は「元気なライブドアを目指す」と語った。

 石坂氏は1973年9月10日生まれの34歳。1998年に東京大学法学部卒業後、通商産業省(現経済産業省)に入省。その間、米国へ留学し、ニューヨーク州弁護士資格を取得している。2004年5月からは産業再生機構へ出向。2006年3月に同省退職後、アリックスパートナーアジアエルエルシーに入社、現職は同社のバイスプレジデント。

 石坂氏は会見で、産業再生機構で2006年9月からライブドアの案件に関わってきたと説明。そこでの結果が評価されたのではと話した。「ライブドアに関わる前は、本当に再生できるのだろうかと不安を持っていたが、若く優秀な社員、多くの良い事業を持っていることがわかった。事業再生のプロとして見ても、ライブドアは再生の可能性がある。ライブドアグループ3,000名と一致団結して頑張りたい」と述べた。

 今後については、「これからディスカッションを重ねて計画していくので、具体的なことは申し上げられない」としながらも、「それぞれの事業の価値の最大化を図ることに主眼を置いてやっていきたい。ブログやRSSリーダーなどWeb 2.0的な事業を伸ばしていきたい」と述べた。


現社長の平松庚三氏
 一方、現社長の平松氏は、「2006年1月に代表取締役に就任してから約2年、混乱の中、社員とともにやってきた。エキサイティングな仕事ができ、有意義な2年間だった」と振り返る。「(ライブドア)事件後は社外の信頼を取り戻すことに注力。コーポレートガバナンスとコンプライアンスの強化に努め、現在では強固な体制ができたと自負している」と述べた。

 石坂氏については、「1年以上にわたりライブドアの経営コンサルタントとして入ってもらい一緒にやってきた。ライブドアについて、弱いところや直すべきところがわかっているし、現社員もよく知っており、安心できる」と話す。「石坂さんは新しいタイプのエグゼクティブ。弁護士の資格を持ち、官民両方の経験も持つ。コミットメントしていながら、変化する局面に柔軟に対応できるところもある」とした。

 退任の理由については、「私は中継ぎであり、会社としてある程度のめどがついた」とコメント。「2006年末はライブドアフィナンシャルホールディングス、2007年8月には弥生の売却が決まった。また、分社化したライブドアが単月黒字を達成した。さらに、セシールも新しいCEOが就任し、再生計画を行なっている」とし、大きな峠は越え、新たな段階に入ったとの考えを示した。

 また、平松氏は、「今後のチャレンジは沢山あるが、一番大きいものが訴訟の対応」だという。「私の専門分野はオペレーションの改善やプロダクトマーケティング、プロダクトマネージメントであり、訴訟の対応となると私の出番ではない」と話す。社内には、弥生の売却が決定した後の8月末に退任を表明し、後任を選定。何人かの大株主とも相談した上で、石坂氏に決めたという。なお、筆頭株主の1人である堀江貴文前社長には相談していないとのことだ。


関連情報

URL
  ニュースリリース(PDF)
  http://www.livedoor-holdings.co.jp/ir/2007/20071024_01.pdf

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( 野津 誠 )
2007/10/24 21:30

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