SNS第2位の米Facebookは11月30日、物議を醸していた同社の新サービス「Facebook Beacon」を、ユーザーの要望に添う方向で変更したことを発表した。
Facebook Beaconとは、Facebookの友人がサイトで商品を購入するなど何らかの行動を起こした場合に、それが友人に通知されるという機能。SNSの新たな広告キャンペーン戦術として注目されていたものだ。しかし、気が付かないうちに自分の行動が友人に通知される可能性があることから、プライバシー団体や一部のユーザーから激しい反発を受けていた。
これを受けてFacebookでは、Beaconがどのようなサービスであるかをユーザーが明確に理解してから許可ボタンをクリックできるように、OKボタンの表示方法を変更。OKボタンが押されない限り、Beaconニュースが表示されないようにした。また、ユーザーはBeaconを利用している広告主に遭遇すると、行動を友人に通知してもよいかどうか確認を求められることになった。これまでは「通知してほしくない」ボタンが表示されるのみで、それをクリックしない場合、次にFacebookのホームページを利用した時に行動を友人に通知してよいかどうか尋ねられる仕組みとなっていた。
今回、Facebookでは問題となっていた部分を一部変更したものの、Beacon機能そのものを利用しないという選択肢は用意していない。ユーザーはBeaconを利用しているサイトに出くわすたびに、通知を許可するかしないかの判断を迫られることになる。
友人関係を広告キャンペーンに利用するFacebookの考えは注目を集めており、それだけに今後、どのような手法がユーザーやプライバシー団体に受け入れられるのかという側面にも注目が集まりそうだ。
関連情報
■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.facebook.com/press/releases.php?p=11174
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・ 米Facebook、友人関係を活用する広告システム「Facebook Ads」発表(2007/11/07)
( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/12/03 12:31
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