マカフィーは3日、2008年のセキュリティ脅威トップ10の予想を発表した。米McAfeeのセキュリティ研究組織「McAfee Avert Labs」は、「Webの危険性とWindows Vistaを狙った脅威が増大し、一方で、アドウェアは減少傾向になる」としている。
2008年のセキュリティ脅威トップ10では、まず「Web 2.0が標的になる」と説明。「攻撃者は、マルウェアを散布するためにWeb 2.0サイトを利用し、Webのデータマイニングにより利用者が共有する情報を探し出して、攻撃に自然さを装う」としている。
また、2008年はWindows Vista SP1のリリースもあり、Vistaが普及するにつれて、攻撃者、マルウェアの作者は本格的にOSの防御を突破する方法を模索し始めると推測。McAfee Avert Labsでは、「2007年初めのリリース以降、Vistaの脆弱性は19件報告された。2008年にはさらに多くのVistaの脆弱性が報告される」と予想している。
McAfee Avert Labsは、2007年にVoIPアプリケーションの脆弱性が増加したことを指摘。「この技術は今なお新しく、防御戦略は立ち後れている」とのことで、2008年、VoIP関連の脅威が50%増加すると予想している。さらに、2007年はインスタントメッセンジャーの脆弱性増加やSkypeで初の一群のワームが確認されたことを挙げ、「今後、さらに多くのワームが登場することが懸念される」とした。
このほか、Stormワームの成功に便乗したボットネットの増加や、小規模サイトを狙ったフィッシング詐欺、オンラインゲームが標的にされるケースが増えることなどを予想。セキュリティベンダーは、仮想化を取り入れた新しい防御方法を構築するが、犯罪者はその回避策を考え、「いたちごっこは続く」とした。アドウェアは、対策強化により2006年からの減少傾向が継続すると見ている。
McAfee Avert Labsおよび製品開発担当のシニアバイスプレジデントであるジェフ・グリーン氏は、「脅威はWebやVoIP、インスタントメッセージングなどの新しいテクノロジに移行している。プロの組織犯罪者は引き続き、さまざまな活動を続けるだろう。犯罪者の手口が巧妙になればなるほど、ネットを利用する際の危険性への自覚と安全性の確保が今まで以上に重要となる」とコメントしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.mcafee.com/japan/about/prelease/pr_07b.asp?pr=07/12/03-1
( 野津 誠 )
2007/12/04 11:17
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