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AMD、マルチユース向け放送コンテンツ企画を「AMDアワード」で公募


AMD理事長の襟川惠子氏(左)と同副理事長の角川歴彦氏(右)
 社団法人デジタルメディア協会(AMD)は、第13回目となる「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー/AMDアワード」(AMDアワード)より、新たに「企画部門賞」を創設。2011年に控えたフルデジタル放送化に向け、マルチユースを目的とした放送コンテンツ企画の公募を行なうと発表した。

 AMDアワードは、1995年に総務省の支援のもと、デジタルコンテンツ制作者の表彰を行なう賞として開始。2008年3月に第13回目を迎えるが、フルデジタル放送時代に向けて賞の構成などを見直すもの。

 今回新たに設けられた企画部門賞では、フルデジタル時代に向け、著作権の複雑な権利関係をクリアにした、企画制作の当初段階からマルチユースを前提とした放送コンテンツ作りの推進・啓蒙を図る目的で設けられた。

 新設された企画部門賞は、「IP・モバイル」「地上放送」「BS・CS放送/CATV」ジャンルでの一次展開を予定し、かつマルチユースを前提とした放送コンテンツの企画を公募する。


 このほか、「年間コンテンツ賞」ではこれまでの部門賞を廃し、大賞1作品、AMD理事長賞1作品、優秀賞として10作品を選出。このほか、特別賞として設けられた功労賞、江並直美賞(新人賞)、地域に根ざしたコンテンツから選出するリージョナル賞は据え置かれた。

 新設された企画部門賞の公募期間は12月18日から2月15日まで。応募フォーマットはAMDサイトでダウンロードできる。応募資格は、放送番組製作事業者、もしくは製作事業者と連携して実際に企画したコンテンツの製作が可能である者となる。また、番組製作者が製作資金を調達することやマルチユースを前提とした未発表の企画であること、などが応募条件として挙げられている。

 ただし、AMDでは、選定・表彰された企画を提案した製作者には、NTTグループ、ソフトバンクグループ、住友商事、三井物産、東北新社、ディー・エヌ・エーの企業にスポンサーとなることを検討するよう働きかけるほか、電通、博報堂、アサツーディ・ケイ、博報堂メディアパートナーズの広告代理店4社にスポンサー仲介の検討も依頼していくという。

 また、NHK、日本テレビ、TBS、フジテレビ、テレビ朝日、テレビ東京などの放送事業者ら10社には、放送時間枠の設定や、表彰された企画の製作者に当該枠の製作をゆだねるよう検討を依頼するとしている。

 AMD理事長を務める、株式会社コーエー ファウンダー取締役名誉会長の襟川惠子氏は、「放送コンテンツは国境を越えて価値を持つもの、あるいは時間が経つほど価値が出てくるものもあります。しかし、権利関係が非常に複雑で、マルチユースでは利用できないというのが現状です。企画部門賞の創設により、マルチユースを前提とした未来志向のコンテンツのあり方というものを提案したいと考えています」と企画部門賞創設の目的を説明した。

 また、AMD副理事長を務める、角川ホールディングス 代表取締役会長兼CEOの角川歴彦氏は、「コンテンツ作りの蓄積を持っている経験のある番組制作者はもちろん、まだ揺籃期にあるような製作者も含めて、広くコンテンツを応募していただいて、新しいコンテンツが選考され世に出て行ってくれれば」と期待を述べた。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.amd.or.jp/award07_test/no.13/no13_houdou.html
  AMD(社団法人デジタルメディア協会)
  http://www.amd.or.jp/


( 工藤ひろえ )
2007/12/18 18:48

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