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米Mozilla、ブラウザ機能を拡張するホスティング分野に進出


 米Mozillaは21日、ブラウザ関連データに限定したホスティングサービスを実験的に開始すると発表した。このサービスは「Weave」と呼ばれ、同社の実験的な技術を公開する「Mozilla Labs」にプロジェクトが置かれた。

 Weaveは、特定のサービスの名称というよりは、Mozillaがホスティングするオンラインプラットフォームの名称だ。つまり、MozillaはWeaveを通してホスティングサービスを用意し、このサービスにアクセスできる簡単なツールやAPIを提供することで、Firefoxなどのブラウザを拡張するするための仕組みを提供する。

 Weaveでは、保存するデータとして、ブラウザメタデータを想定している。例えば、ブックマークや履歴、パスワード、ブラウザ設定などの情報だ。WeaveのAPIなどの仕組みを利用することによって、これらのメタデータを複数のFirefoxや携帯電話で共有し、場所を問わず同じ環境でインターネットにアクセスできる仕組みを提供したり、データのアクセス方法をサードパーティに提供することによって、これまでにないアプリケーションを構築可能にする。

 公表されている情報によれば、Weaveはあくまでもブラウザメタデータを対象としている。そのため、いわゆるオンラインストレージのように画像やファイルを自由にホスティングするサービスに発展する可能性は今のところなさそうだ。

 現段階でWeaveを活用する実例があるわけではないが、Weaveプロジェクトでは考えられるアプリケーションとして、ブラウザ設定の自動バックアップ復旧サービス、設定内容を複数のPCや携帯電話などで共有できるサービス、ブックマークを友人や家族と共有することによって共同作業を便利にするコラボレーションサービスなどを挙げている。

 Weaveは、バージョン0.1が21日に実験的に公開された。バージョン0.2が2008年初頭に公開される予定だ。いずれもFirefox 3.0ベータ2以上に対応する。なお、現時点でWeaveは何らサービスを提供しているわけではなく、あくまでも開発者向けの実験的な公開となっているため注意が必要だ。


関連情報

URL
  Mozilla Labs公式ブログの該当記事(英文)
  http://labs.mozilla.com/2007/12/introducing-weave/


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2007/12/25 13:35

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