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アイオーWebパイロットの仕組み
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アイ・オー・データ機器は、ホームページ編集ツールをASP提供するサービス「アイオーWebパイロット」を2月21日に開始する。3月上旬にはブログ作成ツールと動画配信ツールも提供する。これまで同社は主にパソコン周辺機器を販売していたが、ASP事業に参入することで、定期収入を確保する“ストックビジネス”に乗り出したい考えだ。
アイオーWebパイロットは、ホームページ編集やブログ作成などの機能をWebブラウザから利用できるASP型のサービス。ツールで編集したデータは、アイ・オー・データではなく、導入済みのサーバーにアップロードされる。なお、このシステムは、サイバーステーションが開発を手がけた。サーバーを変えずにアイオーWebパイロットを利用できる仕組みには、「ドメイン中継通信技術」が用いられている。
この技術は、ツールを操作するクライアントPCと、ツールで編集したデータをアップロードするサーバーを中継する「プラグイン的サービス」といえる。例えば、月額300円のレンタルサーバーのディスク領域に、アイオーWebパイロットで編集したデータをアップロードするといったかたちだ。
● USB認証キーによるログインで不正操作を防止
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ログインIDとUSB認証キーで2重のセキュリティ対策を図る
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ホームページ編集ツールの概要
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アイオーWebパイロット利用時にはIDとパスワードに加えて、同社のUSB接続型認証キーが必要となる。そのため他人の不正操作を防ぐことが可能で、「ユーザーが強く意識しなくてもしっかりとしたセキュリティ対策が施されている」(アイ・オー・データ)ことが特徴だという。
ホームページ編集では、操作画面にワープロソフトでお馴染みのアイコンが並ぶツールボックスが用意され、直感的にワープロ感覚で操作できる。ページの更新や復元のほか、RSSファイルの生成にも対応する。料金は初期費用(USB認証キー含む)が12,000円、月額費用が6,000円。
ブログ作成では、ユーザーが運営するWebサイトのドメイン配下にブログを掲載できる。ホームページ編集と同様、ワープロ感覚の操作が可能で、携帯電話からの投稿や閲覧にも対応する。また、地図サイト「Google マップ」と連携し、地図上に表示されるバルーンに画像や動画をアップロードする機能も備える。初期費用が8,000円、月額費用が1,500円。
動画配信では、ユーザーが運用しているWebサイトで動画を配信できるようにする。操作画面でフレームサイズ(4:3または16:9)や画質(高画質1Mbps、標準500Kbps、低画質250Kbps)などを選んだ上で動画を生成するとHTMLが作成される。これをWebサイトに貼り付けることで、動画の配信が可能となる。投稿可能な動画ファイルは、WMV、MOV、MPEG、FLV、AVI、MP4、MPA、MPV、3GP、3G2など。初期費用が103,000円、月額費用が3,500円。ディスク容量は2GBが付与されるが、オプションで追加も可能。
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ブログ作成ツールの概要
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動画配信ツールの概要
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● 周辺機器の“売り切りビジネス”だけでなくASPによる“ストックビジネス”も
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アイ・オー・データ機器代表取締役社長の細野昭雄氏
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各サービスはアイ・オー・データの直販サイト「アイオープラザ」から申し込める。なお、ログイン時に使うUSB認証キーは、各サービスごとに1本必要となり、紛失した場合は3,000円で購入できる。
アイオーWebパイロットのターゲットユーザーは中小企業や個人事業主。Webに関する専任者がいない企業の需要を見込み、サービス開始から1年間で1,000契約、1億円の売上を目指す。2008年3月31日までは、すべての初期費用を3,000円するキャンペーンを実施する。
アイ・オー・データは、パソコン周辺機器メーカーとして広く知られるが、今回ASP事業を開始した理由について、同社代表取締役社長の細野昭雄氏は「Web技術が進歩する中でWebサービスへの対応は急務と考えていた」と説明する。
また、従来の周辺機器販売による“売り切りビジネス”だけでなく、ASP事業参入によって定期的な収入を確保する“ストックビジネス”にも乗り出したい狙いもあるという。今後の展開について詳細は語られなかったが、同社が販売する周辺機器と組み合わせたサービスを進めていきたいとしている。
関連情報
■URL
ニュースリリース
http://www.iodata.jp/news/2008/02/08_pr002.htm
( 増田 覚 )
2008/02/06 18:33
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