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インテルなど4社、P2P活用のコンテンツ配信ソリューション開発で合意


 インテル、クイックサン、ドリームボート、フェイスの4社は21日、携帯電話やPC、デジタル家電などの端末にとらわれず、同一のデジタルコンテンツを視聴できる配信ソリューションを開発することで合意した。

 4社が開発するデジタルコンテンツ配信ソリューションでは、まず携帯電話でコンテンツの視聴権利情報を購入する。ユーザーは、携帯電話に搭載されたFeliCaチップの近距離通信や赤外線通信を用いて、権利情報をインターネットに接続されたPCに転送すれば、大画面でコンテンツを視聴できる。視聴権利は、FeliCaの小額決済機能で購入することも可能だ。

 このソリューションによりユーザーは、テレビを視聴するような感覚でインターネットの動画配信を楽しめるという。一方、コンテンツの権利保有者は、安全な有料配信を実現する配信チャネルとして活用できるとしている。現在、デジタルコンテンツの配信方法の多くは、配信対象となる機器に合わせて別々に構築している。そのためユーザーは、各サービスごとに契約し、異なるユーザーインターフェースを利用してコンテンツを購入する必要があった。

 今回のソリューションでインテルは、配信サービスのPC基盤プラットフォームを担当。CPU「Intel Core 2 Duo」をはじめとする45nm Hi-kプロセス製品群を提供するほか、インテル・アーキテクチャをベースとする次世代モバイル機器やデジタル家電向け製品も開発する。

 ドリームボートは、P2P技術を活用したコンテンツ配信システム「SkeedCast」を提供する。SkeedCastは、P2P技術により回線帯域を有効に使えるため、高画質映像の高速配信およびストリーミング再生が可能という。従来のサーバークライアント型の配信システムではアクセスが一点に集中するため、混雑時には回線速度が低下することがあった。また、ファイル交換ソフト「Winny」などのP2Pシステムと異なり、コンテンツの権利者のみにアップロードする権利を与えるなどの管理機能を備えたことで、セキュアなコンテンツ配信を実現したという。

 このほかクイックサンは、地上デジタル放送とWebサイトをひとつのブラウザ内で視聴できるシステム「ROBRO」と専用リモコンを提供する。フェイスは、コンテンツの視聴権利技術「Near Filed Rights Management」を提供。同技術では、コンテンツ視聴のポータビリティの向上、コンテンツの視聴権利情報管理、確実かつ簡単な課金を実現したとしている。


4社が開発するデジタルコンテンツ配信ソリューションの概念図

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URL
  ニュースリリース(ドリームボート)
  http://www.dreamboat.co.jp/news/press_20080221.html


( 増田 覚 )
2008/02/21 13:46

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