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米Yahoo!がMicrosoftの買収提案に返答、企業価値を過小評価していると反論


 米Yahoo!は7日、米MicrosoftのSteve Ballmer CEOが5日にYahoo!の取締役会に宛てた手紙に対して、返答の手紙を公開した。手紙ではこれまでと同様に、Microsoftによる買収提案は、Yahoo!の企業価値が低く見積もられていると指摘。また、Microsoftとの話し合いには著しい不信感も漂わせている。

 公開された手紙は、米Yahoo!のCEOであるJerry Yang氏と取締役会議長のRoy Bostock氏の連名で、Ballmer氏に宛てたものだ。

 手紙の中でYahoo!は、Microsoftが2008年2月1日に行なった買収提案に関して、2月11日に公式に拒絶したことを指摘し、それ以降、Yahoo!が企業価値を高めるために行なってきた企業政策や新商品開発について説明している。

 その上で、取締役会の変わらない見解として、「提案はYahoo!と我々の株主にとって最善の利益とはならない」と考えていることを改めて表明した。また、Yahoo!の大株主の見解としても、Microsoftの提案はYahoo!の企業価値を低く評価していると考えているとも説明。Microsoftの株価下落によって、当初の提案時点よりも買収価格が下がっていることも指摘した。

 さらに、MicrosoftとYahoo!の間には、著しい不信感も漂っている。Ballmer氏は、Yahoo!が建設的な交渉に応じていないと5日の手紙で厳しく批判していたが、Yahoo!は両社の統合と規制当局との問題など、複数の話題について建設的な話し合いが持たれたと反論している。

 そして、既にMicrosoftの買収提案を公式に拒絶している以上、交渉に応じないと批判するのは妥当ではないとも指摘。こうしたYahoo!側との2回の話し合いの席に、Ballmer氏自身が出席していたことも明らかにした。

 また、Yahoo!では独占禁止法上の問題について懸念を抱いていることも明らかにした。両社が統合するとなれば、規制当局の厳しい審査を通過せねばならず、Yahoo!ではこのことを検討していると説明。Yahoo!では法律顧問の助言に従い、提案を吟味するために必要な追加的な情報を3月28日にMicrosoft側に求めたが、現時点までに必要な情報は提供されていないことも明らかにした。Yahoo!はこの点に関して、大いに不信感を抱いている。

 その上で、MicrosoftがYahoo!の取締役を解任するために委任状争奪戦もいとわないとしていることについて、「非生産的であり、友好的な取引であるとあなたが説明した言葉と矛盾している」と、不信感を露わにした。

 Yahoo!では「株主価値を最大化するすべての選択肢を受け入れる」と改めて説明し、Yahoo!の企業価値を適切に評価するならば、Microsoftとの交渉もありうることを明記している。

 手紙の最後の一文では、「我々は、株主価値を最大化する道を選ぶことに関していっさい揺るいでいない。あなたであれ、あるいは他の誰であれ、最大限の価値以下でこの会社を買わせるようなことはしない」と決意を表明している。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://yhoo.client.shareholder.com/releasedetail.cfm?ReleaseID=303369

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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/04/08 11:35

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