シマンテックは11日、3月のスパム動向をまとめた月例スパムレポートを発表した。全送信メッセージ中のスパムの割合は81%で、ピーク時には過去最高の88%に達した。SNSの招待メールを装うなど、「社交的」な攻撃手法が目立ったという。レポートは、同社が200万件のアカウントを使い、世界20カ国から収集したメールをもとに分析した。
3月には欧米、中東、アフリカ地域で2つのSNSの会員を狙うスパム攻撃を確認したという。1つ目はフランス語で友人からのメッセージを装い、「パーソナルページ」へ誘うものだった。2つ目はウクライナ語の名前を挙げた上で、「まだいる?(are you there yet!?)」と呼びかけるもので、3月だけで同社の顧客に200万通以上送られたとしている。
また、米国の納税日である4月15日を控え、国税庁を装って税金の還付をほのめかす手法も確認したという。メール本文では、国税庁と無関係のサイトのURLを記載し、このサイトでクレジットカード情報を入力すれば還付金を支払うと伝えるという。そのほか、「新たな法律により、税金ソフトをダウンロードしなければならない」と偽り、悪意のあるサイトに誘導してウイルスに感染させる手法も確認したという。
3月はこのほか、米国で通称「Spam King」と呼ばれるRobert Soloway氏の有罪答弁や、大量スパムメール送信で有名になったというJeremy Jaynes氏がバージニア州最高裁判所で有罪判決を受けたことなどをトピックとして挙げている。
関連情報
■URL
シマンテック
http://www.symantec.com/ja/jp/index.jsp
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( 増田 覚 )
2008/04/11 16:27
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