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ネット広告の“ブランディング効果”、広告到達者の29.1%が広告を認知

MSN、goo、Yahoo! JAPAN、VRIが共同で調査を実施

(左から)ビデオリサーチインタラクティブの荻野氏、ヤフーの近藤氏、マイクロソフトの福徳氏、NTTレゾナントの宮原氏
 ビデオリサーチインタラクティブ(VRI)、NTTレゾナント、マイクロソフト、ヤフーの4社は21日、共同で実施したインターネット広告のブランディング効果に関する調査結果を公表した。調査では、他のメディアでの広告と同様に、インターネット広告にもブランディング効果(広告の露出自体による効果)があることが検証できたとして、指標となる数値などを「インターネット広告出稿によるブランディング効果3つの法則」としてまとめている。

 4社では、インターネット広告のブランディング効果を調査するために、2007年3月~12月に共同でアンケートを実施。調査は毎月2回(計19回)、期間中に出稿されたバナー広告について、WebブラウザのCookieとアンケート調査を組み合わせることで、ブラウザ上に実際にバナー広告が表示された回数と、ユーザーがその広告を認知しているかといった組み合わせを調べた。調査対象は15歳以上のPCユーザーで、調査回答数は各回の調査につき2,000サンプル。

 調査の結果は、インターネット広告到達者(ブラウザにその広告が表示されたユーザー)のうち29.1%が広告を認知。広告認知者の62.0%が広告内容を理解しており、広告認知者の30.4%が商品購入や利用喚起に至ったとしている。また、広告到達者の広告メッセージ理解は非到達者の1.25倍、広告到達者の商品購入/利用意向は非到達者の1.15倍になるという。

 広告の表示回数(フリークエンシー)については、12回までは広告効果、商品認知、商品好意度の割合はいずれも上昇。13回以降においても広告メッセージ理解や商品購入利用意向などが上昇したという。また、表示回数12回の広告到達者は、非到達者に比べてメッセージ理解は1.55倍、商品購入利用意向は1.35倍になったとしている。

 インターネット広告を1,000万インプレッション(表示)で出稿した場合の効果は、広告認知者数が130万人、商品興味・関心喚起者数は57万人、商品購入・利用喚起者数は38万人。また、ブランディング効果においては、「音やエキスパンドなどのリッチ素材」「タレントやキャラクターの使用」が効果を大幅に上昇させ、新商品においてもインターネット広告はブランディング効果を発揮するとしている。

 ヤフー広告本部マーケティング部長の近藤弘忠氏は、「広告主からもブランディング効果についてのわかりやすい指標が必要だという声があった。業界横断の取り組みとして、goo、MSN、Yahoo! JAPANの3つのサイトとVRIが共同調査したことで、基準となる値が策定できた」と説明。また、VRIでは、今回の調査結果を基にして、広告出稿プランから露出効果の予測ができる「インターネット広告出稿効果シミュレータ」を公開する予定としている。


関連情報

URL
  ニュースリリース
  http://www.videoi.co.jp/release/20080421.html


( 三柳英樹 )
2008/04/21 17:55

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