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IPAが4月のウイルス届出状況を公表、公的機関になりすますメールに注意


 情報処理推進機構(IPA)は2日、2008年4月のコンピュータウイルスおよび不正アクセスの届出状況を公表した。IPAでは5月の呼びかけとして、省庁などの公的機関になりすまして添付ファイルでウイルスを送りつける攻撃が増えているとして、不用意に添付ファイルを開かないなどの対策を求めている。

 4月のウイルスの検出数は約21万個、届出件数は1,703件で、いずれも3月とほぼ同水準となった。検出数の92.9%は「W32/Netsky」で、依然としてNetskyが大半を占めている。

 4月の不正アクセスの届出件数は14件で、そのうち被害のあった件数は10件。被害の内訳は、侵入が3件、アドレス詐称が3件、その他が4件。侵入被害の内訳は、SQLインジェクション攻撃を受け、クレジットカード情報などが漏れてしまったものが1件、他サイト攻撃の踏み台として悪用されたものが2件。

 IPAが4月に受けた相談件数は938件で、そのうちワンクリック不正請求に関する相談が268件に上り、3月から増加傾向が続いている。そのほか、セキュリティソフトの押し売り行為に関する相談が2件、Winnyに関する相談が8件あった。

 IPAでは5月の呼びかけとして、官邸や警察機関などから発信されたと見せかけたメールが出回っていることが報告されており、4月にはIPAの名前を騙ったメールも出回ったとして、公的機関になりすましたメールに対して注意を呼びかけている。

 4月に発生したIPAの名前を騙った事例では、メールにウイルスを混入させたPDFファイルが添付されており、PDF閲覧ソフト(Adobe Acrobat)の脆弱性を悪用して、受信者がファイルを開いただけでウイルスに感染させようとしていた。IPAでは、こうした攻撃は、いずれもメールを送りつけた相手に添付ファイルを開かせようとするために公的機関を装ったもので、たとえ送信メールアドレスに「go.jp」があったとしても注意が必要だとしている。


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URL
  ニュースリリース
  http://www.ipa.go.jp/security/txt/2008/05outline.html

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( 三柳英樹 )
2008/05/02 19:31

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