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Skypeが月額プランのメリット説明、「Skype Proは廃止へ」


Skype月額プラン
 Skypeは14日、固定電話への通話が無制限となるなどの「月額プラン」に関する記者説明会を開催した。Skype日本オフィスの岩田真一ジェネラルマネージャーが、月額プランのメリットおよびSkypeの近況について説明した。

 月額プランは、Skypeから固定電話および携帯電話に発信できる有料サービス「SkypeOut」の定額制新料金体系。4月21日から各国同時に開始している。日本向けには「1ヶ国限定プラン」「アジア限定プラン200」「世界中どこでもプラン」の3つを提供している。

 月額料金は、1ヶ国限定プランが695円、アジア限定プラン200が895円、世界中どこでもプランが1,495円。各プランとも契約期間は1カ月、3カ月、12カ月を用意しており、オンラインで契約・解約ができる。

 各プランには、SkypeOutの接続料金4.9円が含まれるほか、初回申し込み時に1ユーロのボーナスクレジットが与えられる。決済はクレジットカード、Skypeクレジット、PayPalに対応する。岩田氏は、「最初の契約で1ユーロをプレゼントするので、他のプランやSMSのお試しに使ってほしい」と話す。
 
 なお、月額プランの開始に伴い、従来の有料プラン「Skype Pro」の新規契約は終了した。SkypeのサイトからもSkype Proの項目は消えている。既存のSkype Proユーザーは、月額プランへのアップグレードが可能。Pro料金は日割りで返金する。「Skype Proは廃止する方向」(岩田氏)だという。


Skype日本オフィスの岩田ジェネラルマネージャー 各月額プラン共通の特徴

1ヶ国限定プラン アジア限定プラン200 世界中どこでもプラン

Skypeの有料サービスの多くは月額プランに含まれる

 「1ヶ国限定プラン」は、34カ国のうち1カ国を選び、その国の固定電話に通話できる。34カ国の中には日本、米国、英国、韓国、中国などが含まれている。「アジア限定プラン200」は、毎月200分の通話を台湾、中国、日本、香港の固定電話と携帯電話に行なえる。超過分は従量課金が適用される。「世界中どこでもプラン」は、世界34カ国の固定電話に通話できる。

 1ヶ国限定プランと世界中どこでもプランでは、一部の国で携帯電話にも発信できるが、これは「固定電話と携帯電話の番号の区別がない国」(岩田氏)だという。また、この両プランでは、通話時間に制限はないが、 公正利用ポリシー(月間10,000分以内)を設けており、これを超過すると従量課金が適用される。「不正利用を防止するために設けているが、通常の利用では無制限のようなもの」(岩田氏)と説明した。

 このほか、月額プランでは、固定電話や携帯電話からの着信をSkype上で受けることが可能な050番号を付与するサービス「SkypeIn」をはじめ、「ボイスメール」「Skype To Go」がセットになっている。岩田氏は、有料サービスを月額プランで利用した場合と、従量制で利用した場合を比較し、月額プランが“お得”であることを説明。「Skypeの有料サービスの多くは月額プランでカバーできる」とアピールした。


月額プランの特典 月額プランに含まれる有料サービス

Skype To Go 2008年5月31日までキャンペーン実施

ユーザー数も順調に推移。パートナー企業のSkype対応製品も紹介

 Skypeの近況については、「2008年の1月から3月で3,300万ユーザーを獲得した」と説明。「これは、1日平均約36万人増えている計算になる」とのこと。全世界でのユーザー数は2008年3月末時点で3億900万人以上だという。「特にCMを流したりしているわけではないので、ユーザーの口コミ、バイラルによって増えている」(岩田氏)とした。

 また、Skype同士の通話時間は、2008年2月時点で延べ約1,000億分、Skype同士の通話のうち28%はビデオ機能を利用しているとのことで、その利用率も伸びているという。「ビデオ通話は、日本だと遠方に住む親類間での訴求が進んでいる」(岩田氏)。Skype社の2008年第1四半期の売上は1億2,600万ドル。Skype社自体は未公開企業なので、この数字は親会社のeBeyがSkype事業の売上として公表したものだ。

 このほか、ユーザーが増加しても通信に支障をきたさないスーパーノード技術や、「AES 256 mode」による暗号化通信についても説明。「通話、チャット、ファイル転送など、すべての通信は暗号化しており、AESの共通鍵は毎回作り直している。Skypeは盗聴の危険性が最も低い通信手段の1つ」とアピールした。さらに、「Skypeのエコシステムも順調」とし、Skype APIを利用したSkype対応製品や、日本の開発パートナーであるユビオンを紹介。ユビオンは、Skype APIのJava版「Skype4Java」を提供しており、日本におけるSkype対応製品の開発・相談窓口にもなっているという。


Skype登録ユーザー数の推移 Skype同士の通話時間の推移 Skypeの売上

パートナーとのWin-Win Sony Mylo「COM-2」 「PSP-2000」+マイクロホン

関連情報

URL
  Skype
  http://www.skype.com/intl/ja/

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( 野津 誠 )
2008/05/14 20:08

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