米Microsoftは23日、書籍検索サービスの「Live Search Books」と「Live Search Academics」プロジェクトを終了すると発表した。同社のサーチ/ポータル/広告担当シニアバイスプレジデントのSatya Nadella氏が、Live Search公式ブログで発表した。
両サイトは、今週中に閉鎖されることになる。このサイトで提供されてきた検索内容は、今後Microsoftの検索サービスに含まれることになるが、独立した検索サービスとして提供されることはなくなる。
Live Search Booksでは出版社などのパートナー企業と提携し、書籍のデジタル化を進めてきた。また、Live Search Academicsでは、大学図書館や公立図書館、科学論文誌などと提携し、著作物のデジタル化を進めてきた。この両プロジェクトによって、これまで75万冊の書籍と8,000万の論文をデジタル化し、インデックスしたとしている。
Microsoftは今後、自ら著作物のデジタル化を進めるのではなく、出版社や図書館などのパートナーがデジタル化したコンテンツリポジトリを巡回することによって、検索結果に含めていく考えだ。
Microsoftでは、これまでプロジェクトに投資してきたことによって、著作物をデジタル化するコストを下げることができたと指摘。使用してきたスキャン用機材は、図書館やパートナー企業に残し、書籍のデジタル化を一層進めるよう促している。また、これまでにスキャンした著作物のデジタルコピーを出版社に提供することも明らかにした。
21日にMicrosoftは、「Live Search cashback」サービスを発表した。これは、検索結果から商品の購入に至った場合に、一定額をユーザーにキャッシュバックするサービスだ。同社は今後、検索サービスでは商業的なモデルや、タスク完了型のバーティカルサーチに戦略の中心を移していく考えで、それこそが「次世代検索の持続可能なビジネスモデル」だとしている。
関連情報
■URL
Live Search公式ブログの該当記事(英文)
http://blogs.msdn.com/livesearch/archive/2008/05/23/book-search-winding-down.aspx
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/05/26 12:28
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