マイクロソフトが「MSN相談箱」をリニューアル、「次世代検索目指す」

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マイクロソフトが「MSN相談箱」をリニューアル、「次世代検索目指す」

　マイクロソフトは4日、Q＆Aサービス「MSN相談箱」をリニューアルした。利用は無料。質問や回答を行なうにはWindows Live IDが必要となる。同日、都内で記者発表会を開催し、新しいMSN相談箱の概要やキャンペーンなどの説明を行なった。

● これからは“知”の検索が必要

オウケイウェブの兼元社長（左）、マイクロソフトの笹本氏（右）

　「MSN相談箱」は、オウケイウェブが運営するQ＆Aサイト「OKWave」と提携し、2006年10月に開始した。ユーザー同士がQ＆A形式で情報交換できる。今回のリニューアルでは、Live SearchやWindows Live、MSNの各サービスとの連携を図った。

　マイクロソフトのオンラインサービス事業部長である笹本裕執行役常務は、「Web検索は進化しているが、まだまだ幼年期である」と話す。「これからの検索は、バーティカルだけではなく“知”の検索がキーになる」とし、従来の検索に加え、「Q＆Aによる知識を横串にした検索サービスを提供する」とした。

　また、「知識検索を実現するには、知識のデータベースが必要になる。そこで、日本最大のQ＆Aサイトを運営するオウケイウェブと協力することになった」と説明。すでに3月には、米Microsoftがオウケイウェイヴに10.52％の出資を行なうことも発表しているが、日本のオンラインサービス事業で初めての出資になるという。

● マイクロソフトの次世代検索ビジョン

次世代検索までのアプローチ

　マイクロソフトのプロダクトマネージメントグループシニアディレクターの浅川秀治氏は、CGMを活用した検索戦略について説明した。「Q＆Aサービスは、ブログやSNSのようなCGMとして位置付けられているが、認知度はブログやSNSよりも低く、利用者も少ない」と指摘。「Q＆Aサービスを悩み相談の場ではなく、検索に活用していきたい」と述べた。

　Q＆Aサービスを検索に生かす利点については、「自分の知りたいことに、すばり答えてもらえること」と話す。「数年前にビル・ゲイツが言っていた『我々はURLを返すのではなくアンサーを返さなければいけない。答えを返すサーチエンジンを目指す』というビジョンを実現する上でも、Q＆Aサービスと検索は良い結び付きになる」と説明した。

　マイクロソフトのQ＆Aサービスは、「悩み相談ではなく、問題を解決するための知識検索に飛躍させたい」とし、「今後は、より検索エンジンとの融合を図る」とコメント。「将来的には、従来のWebサイト・画像・動画検索を組み合わせた、次世代検索を目指す」と説明した。「MSN相談箱のリニューアルは、次世代検索に向けたファーストステップ」だという。

　オウケイウェブの兼元謙任代表取締役社長は、Q＆Aサービスのメリットについて、「Web検索では見つけ辛い曖昧なものやニッチなもの、また、これから有名になる“きざし”や、他の視点を提示する“きづき”も提供できる」と説明する。MSNと協力するメリットについては、ユーザー数を拡大し、「より多くの知識を集約できる」と述べたほか、「Q＆Aサービスで世界を目指したい」とアピールした。

● 押切もえによる利用促進キャンペーンも開始

新しいMSN相談箱

　マイクロソフトのプロダクトマネージメントグループサーチチームシニアマネージャーの中村真理子氏は、リニューアルしたMSN相談箱の内容を説明した。

　今回は、Q＆Aに関するコンテンツを拡充した。「検索語キーワードランキング」やスタッフが推薦する「おすすめQ＆A」、「気になるトピック」を追加。さらに、MSNに合わせたレイアウトへと変更したほか、MSN産経ニュースの最新記事情報や関連するMSNチャンネルの枠も設置した。

　また、MSNトップページのLive SearchからMSN相談箱の内容を検索できるほか、質問・回答にあるキーワードにLive Searchの検索リンクを設けた。また、Windows Live メッセンジャーから利用できる「Windows Live Agents」に、MSN相談箱を検索できる機能「相談ちゃん」を追加した。

　MSN相談箱のログインには、あらたにWindows Live IDを採用した。これにより、Windows Live IDを持っていれば、あらためてID登録をすることなく、MSN相談箱を利用できる。ただし、従来のMSN相談箱のユーザーは、新しくWindows Live IDを取得する必要があり、以前の投稿内容やポイントを引き継げない。

　このほか、MSN相談箱リニューアルに合わせたキャンペーン「MSN相談党」も実施する。キャンペーンでは、モデルの押切もえを「MSN相談党党首」とし、公開質問などを通じてMSN相談箱の認知拡大と利用促進を図る。記者発表会では、MSN相談党の公約や1回目の公開相談を行なった。公開相談では、「日本を“緊張”から解放するには？」という質問を投げかけ、回答を募集している。


質問・回答の本文から気になるキーワードをクイック検索	Windows Liveメッセンジャーで「相談ちゃん」を登録しておけば、メッセンジャーからMSN相談箱を検索可能


キャンペーンサイト	押切もえ。MSN相談党の公約は「仕事環境を向上し、よりよい日本を作る」「健康と美を追究し、今こそ美しい日本を作る」	押切もえのほか、近藤しづかや安座間美優もMSN相談党の党員として登場した

関連情報

■URL
　 MSN相談箱
　 http://questionbox.jp.msn.com/

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・マイクロソフト、OKWaveと連携したQ＆Aサイト「MSN相談箱」（2006/10/10）
・米Microsoftがオウケイウェイヴに10.52％出資、業務・資本提携を発表（2008/03/11）

（野津誠）
2008/06/04 20:36

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