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2008年上半期もマルウェアの急増が続く、F-Secure報告


 F-Secureは24日、2008年上半期のデータセキュリティ総括を発表した。2008年6月末時点でのマルウェア検出件数は90万件に到達し、かつてない増加率となったとしている。

 F-Secureでは、マルウェアの検出件数は2007年には1年間で50万件だったが、2008年は上半期だけで90万件に達しており、かつてない増加率を見せているとしている。

 こうしたマルウェアの爆発的な増加は、新たな種類の脅威が出現したというわけではなく、主に既存のトロイの木馬やバックドア、エクスプロイトやその他の脅威のパッキング、暗号化、ソースコードの難読化などの手法が組み合わされ、マルウェアが効率よく制作されているためと分析している。また、マルウェア内部には自己防衛技術が使用されるケースが増えており、マルウェア制作者たちのプロフェッショナル化が進んでいるとしている。

 2008年上半期には、個人や企業・組織を集中的に狙うマルウェア攻撃の件数が増加。米国で5月に発生した事例では、商事改善協会(Better Business Bureau)からのメールを装って企業の役員をターゲットにした攻撃が行なわれるなど、ターゲットとなる被害者をプロファイリングし、受信者の名前や役職、その人の職務に関する内容などを内容に含めたメールによる攻撃が多発しているという。

 このほか、2008年上半期の特徴的な出来事としては、PCのマスターブートレコード(MBR)に感染するルートキット「Mebroot」の登場や、SQLインジェクションによる不正コードの埋め込みなどが見られたとしている。


関連情報

URL
  ニュースリリース(英文)
  http://www.f-secure.com/f-secure/pressroom/news/fsnews_20080624_1_eng.html
  F-Secure IT Security Threat Summary for the First Half of 2008(英文)
  http://www.f-secure.com/2008/1/index.html

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( 三柳英樹 )
2008/06/25 13:21

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