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iPhone 3Gの製造コストは173ドル、米iSuppliが推定調査を公表


 電子部品専門調査会社の米iSuppliは24日、iPhone 3Gの部品製造コストを173ドルと推定し、粗利益率が50%を大きく超える可能性を示唆した。

 iSuppliでは、通常は製品が発売されてから実際の商品を分解し、部品製造コストを計算する調査を行なっている。しかし今回は、iPhone 3Gの価格や値段に関する情報への需要が大きいため、同社の分析スタッフが、使用されている部品、サプライヤー、コストを推定する「仮想分解調査」を行なったとしている。したがってこの調査結果はあくまでも暫定的なものだ。

 iSuppliでは、iPhone 3Gの部品製造コストを173ドルと推定。8GB NANDフラッシュメモリーは22.80ドル、改良されたタッチスクリーンが20.00ドル、ディスプレイが20.00ドル、アプリケーションプロセッサーが13.50ドルなどで、これらを積み重ねて合計した部品製造コストが173.00ドルとなっている。

 iPhone 3Gでは、3G通信機能など製品機能やユーザービリティが大きく向上しているにもかかわらず、現行のiPhone(8GB版)の226ドルよりも23%価格が安くなっている。これは、部品価格の値下がりによるものだとiSuppliでは推定している。

 さらにiSuppliでは、iPhone 3Gの利益率についても推定。現行のiPhoneでは、米Appleは携帯キャリアから通話料の一部を受け取る契約を結んでいたが、今回からはその手法をやめ、代わりに携帯キャリアから1台当たり固定金額の補助金を受け取る方式に変えた。この補助金は1台当たり300ドルと推定されている。

 iPhoneが199ドルで販売され補助金が300ドルとすると、Appleが受け取る金額は合計で499ドルとなり、単純計算の原価率は35%となる。iSuppliでは将来の見通しについても推定しており、iPhone 3Gの部品製造コストは、2009年には148ドルにまで下落すると予測。そのまま設計を変えずに販売し続けたとすれば、2012年には126ドルにまで下落するだろうとしている。


関連情報

URL
  米iSuppliによるニュースリリース(英文)
  http://www.isuppli.com/news/default.asp?id=9028&m=6&y=2008


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/06/26 11:42

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