オランダのデジタル地図データ企業大手のTele Atlasは6月30日、GoogleがTele Atlasの地図を利用する5年契約を締結したと発表した。Googleは、Tele Atlasが保有する世界200カ国以上のデジタル地図への利用権を得ることになる。契約金額の詳細などは明らかにされていない。
Googleは、Tele Atlasの地図をGoogle Maps、Google Earth、Google Maps for Mobileなど、既存のデスクトップやインターネット、携帯環境のサービスで用いる権利を得ただけでなく、将来発表されるかもしれない地図サービスやナビゲーションサービスで利用する権利も得た。
さらにTele Atlas側にも大きなメリットがあるという。同社はこの契約によって、Googleのコミュニティが編集した地図データへのアクセス権を得た。これらの情報は、Tele Atlasの地図データの品質と情報量を向上させるために用いられる。
両社の提携関係について、Tele AtlasのCEOであるBill Henry氏は「この合意はもう1つの点でも重要だ。なぜなら、際立った地図利用者のインターネットコミュニティからのインプットに我々がアクセスすることができるようになり、このフィードバックによって、我々の地図を最新で正確なものにし続けられるからだ」とコメントしている。
Tele Atlasは1984年にオランダで設立され、現在24カ国に2500人のフルタイム従業員と、契約地図作成者を雇用する地図専門企業だ。それでも、GoogleのWiki的な手法が地図制作で大きなメリットになることを、Henry氏のコメントは示している。
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■URL
ニュースリリース(英文)
http://www.teleatlas.com/WhyTeleAtlas/Pressroom/PressReleases/TA_CT018846
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( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/07/01 12:08
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