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Googleの実名百科事典サイト「Knol」、一般からの執筆を受付開始


Knol
 米Googleは23日、同社が2007年12月以来社内でテストしていた百科事典サイト「Knol」を一般に公開したと発表した。

 Knolは、“実名版Wikipedia”とでもいえそうなサイトだ。Wikipediaのような百科事典を目指しているが、最も特徴的なのは記事の編集方法だ。Knolでは、すべての記事に1人の著者がおり、実名で記事を執筆する。また、1つの記事についてグループで執筆することもできる。「Knol」とは、このサイトで使用される記事単位のことだ。それぞれの著者は、読者によってレーティングを受け、コメントが書き込まれることになる。

 著者は、たった1人で記事のすべてを執筆することもできるが、読者から記事の改良について投稿を受け付けるよう設定することもできる。これは「moderated collaboration」と呼ばれる。この場合、読者からの投稿を受け付けるかどうかは著者が設定でき、場合によっては内容を変更して掲載することも可能だ。また、Wikipediaと似た方法で、編集を許可することもできる。いずれにせよ、著者がその記事の全内容に関して責任を負うことになる。この点が、基本的に匿名に近い状態で編集が行われるWikipediaと大きく異なっている。

 著者は記事を執筆する際、クリエイティブコモンズライセンスを採用して無償公開することもできるが、AdSense広告を掲載して広告収入の一部を受け取ることもできる。この場合、自分のAdSenseアカウントを入力することになる。

 現在のところ、Knolに掲載されている記事は「I型糖尿病」「肺癌」「2進数入門」など、どちらかというと科学的な内容が多いが、バックパッカーへの情報など、やわらかい内容のものも一部含まれている。今後、KnolがWikipediaのような規模で発展するのか、それともすみ分けが進んでいくのか注目されるところだ。


関連情報

URL
  Knol(英文)
  http://knol.google.com/
  Google公式ブログの該当記事(英文)
  http://googleblog.blogspot.com/2008/07/knol-is-open-to-everyone.html

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Google、“実名版Wikipedia”を実験中であることを明らかに(2007/12/17)


( 青木大我 taiga@scientist.com )
2008/07/24 11:44

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